ITコンサルタントになるには?資格の取得から仕事内容、求人・転職のポイントまとめ
ITコンサルタントと聞いて、どのような姿を思い浮かべますか?
「SEと何がちがうの?」「どんな種類があって、どんな仕事をするの?」と思う方も多いはずです。
ITコンサルタントは役割に応じて細かく10種類以上の職種が存在しています。
この記事では、ITコンサルタントとは何か?どんな種類があるのか?という基本から、ITコンサルタントになるにはどうすれば良いのか、ITコンサルタントを目指すにはどうすれば良いか?といったことや、ITコンサルタントとして転職するコツなど、職業事情を解説します。
目次
1. ITコンサルタントとは
ITコンサルタントという職業を簡潔に説明するならば「ITシステムを切り口として、クライアントの経営・ビジネスに関わるコンサルテーションをする職業」です。
IT戦略の立案から、CRM・SCMの構築、ITシステム導入の各プロセス(業務設計・システム設計・開発・テストなど)の企画・ディレクションなど、ITコンサルタントの担う業務内容は実に広範なものです。
また、ITコンサルタントは、大きくコンサルティングファームに所属する場合と、SIerに所属する場合とがあります。
SIerに所属している場合、ITシステム導入の際のクライアントに対するアプローチは、自社営業→ ITコンサルタント→ SE(PM)、という流れで繋がってゆくケースが一般的です。
コンサルティングファームに所属するか、SIerに所属するかで、ITコンサルタントとして変わってくるのはその視点の位置です。
一般的に前者の場合「まず業務改革から始めて、これに伴うITシステムの企画・ソリューション」を提供します。
一方、後者の場合では「まずITシステムの最適化から始め、その後に業務の変革」を手掛けるイメージです。
2. ITコンサルタントとSEとの違いとは
ITコンサルタントとSEとの違いをみていきましょう。
ITコンサルタントの役割はクライアントのビジネス目標達成を意識し、経営課題の解決に向けた現状分析を行い、ニーズに合致した改善案やITシステム、技術を提供することです。
「これは実際にクライアントのためになるのか?」「そもそもITシステムで実現すべきなのか、業務フローを変更して実現すべきなのか?」常にこのような観点から判断をし、クライアントに具体的な提案を行います。
ここの判断が適切にできるクライアントは、大手企業でも意外と少ないものです。従ってシステム開発のフェーズでは、ITコンサルタントはクライアント側(ユーザ側)の立場で、要件定義(本来はユーザ側作業)の支援を行うことが多くなります。
他方、SEの役割はクライアントの経営課題や改善案を、ITシステムに落とし込むための要件定義に合わせて、実際の設計を行うことです。そして、要件をスケジュール通りに、一定以上の品質できっちり作り込むことが求められます。
ITコンサルタントの立ち位置は、SEよりもクライアントに近いところにあると言うことができます。
それでも「どこからどこまでがITコンサルタントの業務領域である」と厳密に区分できるものではなく、SEの業務領域と相互に重なることも多々あることには留意してください。
3.主なITコンサルタントの種類と仕事内容について
先に述べたように、ITコンサルタントの担う役割は多岐に亘ります。ここで主なITコンサルタントの種類と、その担う業務をみてゆきましょう。
3-1. IT戦略コンサルタント
IT戦略コンサルタントは、クライアント企業のCIO(Chief Information Officer:最高情報責任者・情報統括役員)が抱える問題や全社レベルでのITシステム投資、ITシステム活用の課題を、経営的な視点から解決する役割を担います。
昨今のビジネス現場では、ITシステムは必要不可欠なものですが、社内リソースの不足などが原因で、経営戦略に基づくIT戦略の立案・実行ができないケースが多い実態があります。
そこで、IT戦略コンサルタントは、クライアント企業のCIO補佐の立ち位置で、IT投資におけるROI(Return On Investment:投資対効果)最大化、ITシステム導入・活用の支援、ITガバナンスの実行などを行います。
経営に近い立ち位置で、経営戦略の一環を担うのは大きなプレッシャーですが、何よりの遣り甲斐にもなります。
3-2. ERPコンサルタント
ERP(Enterprise Resource Planning)コンサルタントの役割は、ERPパッケージ(業務横断型ソフトウェアパッケージ)を活用してクライアント企業のBPR(業務改革)を成功させることです。
そのためクライアント企業の経営課題を抽出し、各部門の業務プロセスやデータの流れを正しく把握しなければなりません。
その後、ERPパッケージの業務プログラムに、既存の業務プロセスを如何に適用するかを分析し、システム設計から実装までを主導してゆくことになります。
また、ERPはミッションクリティカルな基幹業務システムであり、失敗は決して許されない重要プロジェクトになることが常識です。
ERPコンサルタントの責任とプレッシャーは極めて大きなものですが、組織改編や部門間連携を推進するリーダーシップ能力、ファシリテーション能力などは高いレベルで涵養されます。
3-3. CRMコンサルタント
CRM(Customer Relationship Management)コンサルタントは、クライアント企業の顧客に関係する課題を体系化し、それを解決するためのソリューションを提供するのが役割です。
様々な部門とも連携し、売上向上・利益率向上に貢献することが期待されます。昨今の顧客情報は様々なチャンネルからもたらされますが、これらをCRMコンサルタントが分析し、顧客のニーズ・ウォンツに応える商品やサービスを開発・提供し、CS(顧客満足度)向上に努めます。
クライアント企業のお得意様を増やすことこそが、CRMコンサルタントの究極的なミッションといえます。
ITを活用して顧客を確保することの重要性は益々高まる一方ですから、ここに直接携われることは、CRMコンサルタントの大きな魅力でしょう。
3-4.SCMコンサルタント
SCM(Supply Chain Management)コンサルタントの役割はSCM戦略の立案、SCMプロセスの改革、SCMのITシステム化計画と導入支援、SCMのアウトソーシングなどについて、クライアント企業の課題解決を行い、収益改善を支援することです。
とりわけ海外に購買・生産・物流の拠点が複数存在する企業では、SCMプロジェクトによる効率化・統合の業績改善への影響は極めて大きく、遣り甲斐のあるプロジェクトとなります。
SCMは企業の根幹を成す業務のため、会計・CRMなど他業務とも連携する必要があり、加えて、経営課題に直結するプロジェクトになるケースも多く、SCM以外の広範な業務知識や経営的視点が、SCMコンサルタントには求められます。
クライアント企業の売上に直結するプロジェクトに携われることは、大いなる魅力です。
3-5.PMOコンサルタント
PMO(Project Management Office)コンサルタントの仕事は、ITシステム関連プロジェクトに携わるプロジェクトマネージャ(PM)の支援を行い、プロジェクトを成功に導くことです。
大規模プロジェクトでは、ナレッジ管理、スコープ管理、作業進捗管理、コスト管理、品質管理、ヒューマンリソース管理、リスク管理、調達管理などは複雑多岐に亘り、プロジェクトマネージャのみでは効果的なコントロールができないケースが多発します。
PMOコンサルタントは、全社のITシステム関連プロジェクトを横断的、包括的に管理することで、組織全体としてのプロジェクトマネジメントの品質・生産性を向上させる役回りを担います。全社のプロジェクトマネジメント方式の標準化や、実施中のITシステム関連プロジェクトの管理業務の支援、プロジェクト間の調整などがPMOコンサルタントの実際の業務です。
一般のプロジェクトマネージャよりも、より幅広い視野でプロジェクト管理の要諦を身に付けることができる魅力があります。
3-6. その他のITコンサルタントも
上で述べた代表的なITコンサルタント以外にも、アーキテクチャコンサルタント、インフラストラクチャコンサルタント、ネットワークコンサルタント、セキュリティコンサルタント、BI(情報系)コンサルタントなどが存在しています。
ITシステムの世界で求められる様々な局面に応じて、実際に多くのITコンサルタントが活躍しています。
4.ITコンサルタントの待遇とキャリアパス
ITコンサルタントはIT業界の中でも給与水準が高いと考えられています。ITコンサルタントの待遇面と、そのキャリアパスについても基本を押さえておきましょう。
4-1.ITコンサルタントの給料・年収について
人材ビジネス業界の大手であるパーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が調査した「平均年収/生涯賃金データ2014(職種別)」が公開されています。調査対象はホワイトカラー系職種の正社員雇用の男女で、総サンプル数は約16万件です。2013年10月~2014年9月末までの1年間に、同社が運営する「doda」に登録した方を対象としいます。
これによると、登録者男女のITコンサルタントとしての平近年収は633万円であるとされ、100職種中で第6位の水準となっています。
ちなみに、同時期のSE・プログラマー職の平均年収が488万円です。
年収1000万円以上のITコンサルタントの方も8%おりますが、こちらでの転職成功者の平均年齢が33歳前後ということを考慮すれば、調査対象の母集団は若い年代が多いことが推察されます。
30代の中ではITコンサルタントの平均年収は635万円となり、40代以上では820万円となっています。
待遇面では比較的恵まれているケースが多いと言うことができそうです。
4-2. ITコンサルタントのキャリアパスについて
ITコンサルタントのキャリアパスは、期待される役割や経験年数に応じて、数種類の職位に分けることができます。呼称は各コンサルティングファームによって多少異なりますが、基本は以下の4つです。上から下へと職位は下がります。
なお、SIerに所属するITコンサルタントのキャリアパスは、その所属企業のキャリアパス設定次第ですが、対外的な肩書きはITコンサルティングファームに倣っているケースも珍しくありません。
・パートナー
(肩書きは、ディレクター、プリンシパル、ヴァイスプレジデントなど)
プロジェクト受注が主要なミッションで、コンサルティングファームの共同経営者です。
・マネージャ
(肩書きは、プロジェクトマネージャ、マネージングディレクター、マネージングコンサルタントなど)
プロジェクトの現場責任者で、対外折衝・報告の他、予算やメンバーの管理も行います。
・コンサルタント
(肩書きは、シニアコンサルタント、シニアアソシエイト、アソシエイトなど)
プロジェクトの実作業を中心になってこなす、現場リーダーの役割です。
・アナリスト
(肩書きは、ジュニアコンサルタント、ビジネスアナリスト、アソシエイト、リサーチャーなど)
クライアントの業務調査やヒアリング、システム設計や実装を、上長の指示の下で実施します。
また、コンサルティングファームやSIerを離れた後のキャリアパスは、実に多岐に亘ります。それまでの経験や人脈を活かしてITコンサルタントとして独立したり、関連業務で起業したりする方もいます。さらに、クライアント企業から気に入られて、上級幹部として迎え入れられる方もいたりもします。
5. ITコンサルタントになるには? 求められる能力・資格や人物像
ITコンサルタントになるために必須の資格や免許はありません。
求められるスキル・素養としては、SEと重なる部分も少なくありませんが、ITコンサルタントならではのものもあります。
5-1. ITコンサルタントに必要なスキル・能力
ITコンサルタント自体は、基本的にはITシステム開発の最上流工程に携わるケースが多いのですが、開発プロセスや設計手法などITシステム開発における下流工程への理解と、プロジェクトマネジメントスキルは必要です。
コンサルタント職全般に求められる、経営的視点、問題解決力、ロジック思考、ゼロベース思考、仮説思考、コミュニケーション能力、チームワーク力なども不可欠です。
クライアントの経営課題に対し、「本来どのようにあるのが望ましいか?」という問いを常に意識し、解決のロジックを組み立てて、ステイクホルダーを説得できることが求められます。言わば、これらはITコンサルタントとしてのベーススキルとなります。
さらに、特定の業界や業務領域に対する深く、エッジの利いた知識・ノウハウがあれば、大きな武器になり得ます。例えば、アパレル業界の会計部門における原価計算の知識・ノウハウならば誰にも負けない、というような方です。
加えて、SAP、Oracle EBS、JAVAなどの経験があれば、有利に働きます。
何にも増して、クライアントからの高い期待に応える過程において、時間・工数的な制約や、ステイクホルダー間の人間関係など、多大なストレスに直面するのが常ですから、ITコンサルタントはメンタル・フィジカルの両面で頑強である必要があります。
5-2. ITコンサルタントが保持していると好ましい資格3つ
特定の資格や免許の取得を、ITコンサルタントが求められるものではありません。それでも、高いレベルの関連スキルが身に付いており、適性を客観的に示すために、以下のような資格を保持するITコンサルタントも散見されます。
特に将来の独立を検討されている方は、信用の裏付けとして、資格取得を目指す方は少なくありません。
①ITコーディネータ
クライアントの経営層に向け、ITシステムと経営との両方の視点から、経営戦略に最適なIT投資を提案するスペシャリストです。
「特定非営利活動法人 ITコーディネータ協会」が認定する民間資格ですが、経済産業省が取得を推奨しています。民間企業だけではなく、地方自治体や公共団体で活躍する方もおり、活動形態は多様です。資格保持者は、ITコンサルタントとして独立して活動されている方も多くなっています。
②ITストラテジスト
経済産業省傘下の「独立行政法人 情報処理推進機構」が認定する国家資格で、経営戦略に基づいてIT戦略を立案し、ITシステム全体を計画し、開発・導入プロジェクトを支援するスペシャリストです。
経営戦略を正しく理解し、経営課題を把握して分析するスキルが必須であり、ITシステム関連のみに限らない広範な知見が求められます。
なお、IT関連の資格では唯一、弁護士、公認会計士、医師などと並んで、厚生労働大臣により「専門的知識等を有する労働者」として指定されています。
詳細については、情報処理推進機構のHP「ITストラテジスト試験(ST)~経営とITを結びつける戦略家~」をご参照ください。
③PMP(Project Management Professional)
米国の非営利団体である「PMI(Project Management Institute)」が認定する、国際的に広く認知されたプロジェクトマネジメントの民間資格です。
ITシステム分野のみに限定されない、汎用的なプロジェクトマネジメントスキルの客観的な証明として、不動の地位を誇ります。SEにとっても極めて有用な資格の一つとされています。
PMI日本支部の「PMI試験・資格について」をご参照になると、詳細を理解しやすいでしょう。
6. ITコンサルタントとして転職するために
それでは、ITコンサルタントとして転職するためには、具体的にどのようにすれば効果的なのか、留意すべきポイントなども含めて押さえておきましょう。
6-1. ITコンサルタントの求人動向
アベノミクス以降、企業業績は大手を中心に回復基調にあるケースが多く、ITコンサルタントへのニーズが高まりつつあります。
ちまたではタブレットやスマートフォンなどの携帯端末が急激に普及したため、IT技術・デジタル技術を用いた新たな取組みを企図する企業も増えてきました。さらに、ビッグデータ分析のニーズも高まる一方です。
これらのビジネスチャンスを掴むため、コンサルティングファームなどでも新規サービスを立ち上げるケースも目立ち、全般的にITコンサルタントの増員を図る傾向が強くなっています。
大手総合系コンサルティングファームでは、コンサルティング領域別・インダストリー(業界)別に事業部門を分けていますが、基本的に全部門でITコンサルタント採用のニーズは高いようです。 また、ITコンサルティングファーム、業種・業務特化型コンサルティングファーム、SIerなどにおいても、積極的にITコンサルタントを中途採用する動向が続いています。
基本的に、20代中盤の若手~中堅層~シニア層に至るまで、広範な採用ニーズが見られます。
6-2. 効果的な求人情報の探し方と転職活動の進め方
ITコンサルタントの求人に強い専門の転職エージェントを活用するのが効果的です。
自分一人で、コンサルティングファームやSIerのHPの求人コーナーや、求人情報サイトを個別に当たることは、効率が悪い転職活動となるのみならず、転職後のリスクも高めます。
そもそも、ITコンサルタントへの転職は狭き門ですが、採用後の競争・評価においても厳しい世界です。自身のキャリアやスキル、適性を客観視し、勝ちに行ける領域で、自身と相性の良い企業で活躍できることが肝要です。以下3つのポイントを考慮するのが良いでしょう。
①効率的な求人情報の収集
少数精鋭タイプのITコンサルティングファームでも、業界トップクラスの大手企業をクライアントとして、質の高いサービスを提供している実態が多くあります。これら小規模なITコンサルティングファームは、元来採用数も少なく、ターゲットとなり得る人材も限られるため、一般ビジネスパーソン向けの転職サイトなどへの求人情報掲載はしないことが多いものです。
そのため、ITコンサルタントに強い専門エージェントに求人依頼するケースが一般的です。
ITコンサルタントに強い転職エージェントでは以下が挙げられます。
・doda
・ムービン
・リーベル
②書類選考・採用面談への対策
ITコンサルタントへの転職は比較的難易度が高く、採用されるためには相応の準備が必須です。
専門エージェントの知見を借りて、応募書類の作成や、数回の採用面談の準備について、都度ポイントを押さえたアドバイスを受けることが合理的です。
特に採用面談については、ロジック思考や主張の一貫性を繰り返しチェックされるなど、他の業界とは明らかに異なる傾向も見られ、効果的な対策なしで採用されることは覚束ないものです。
③自身の強み・弱みを客観的に把握
大手総合系コンサルティングファームなどでは、複数のITコンサルタントのポジションの求人があることも珍しくありません。
そのような際、主観的な判断のみで、自身の経験やスキルが評価され難いポジションに応募してしまい、本来は採用される力量があるにも関わらず、結果的に不採用となる方もいます。
予め専門エージェントから具体性の高い採用情報を得て、自身のキャリアやスキルなど適性を客観的にチェックしてもらえば回避可能な問題です。
6-3. SEからITコンサルタントを志す際の留意点とは
SEからのキャリアアップとして、ITコンサルタントを志す方は多くいますが、誰もが希望を叶えられる訳ではありません。
ITコンサルタントを志望される方は、上述のITコンサルタントに必要なスキル・素養を参考にして、自身が現時点でどのようなスキル・経験を有しており、今後どのようなスキル・経験を伸ばしたいのかを明確に意識した上で、日々の業務に取り組むことが効果的です。
SEからITコンサルタントへの一般的なキャリアパスを考えてみましょう。
まず、業務系SE(アプリケーションエンジニア)として、ITシステム開発の下流フェーズ(設計・開発・移行・テスト・保守運用など)の経験を積み、その後、職位を上げて上流フェーズ(要件定義・分析など)も経験し、ITコンサルタントに転じるのが典型的です。
ただし、20代半ばくらいまでの若手の方であれば、上流フェーズの経験がほとんどなくても、ITコンサルタントのアナリストクラスとしてポテンシャル採用されるケースもあり得ます。
また、インフラ系SEからITコンサルタントへと転じるキャリアパスも存在します。
まず特定のスキル(ネットワーク、サーバ、データベース、セキュリティなど)をシッカリと身に付け、その後も継続的にスキル領域を深化・拡大させつつ、ITコンサルタントへとキャリアアップします。20代半ばくらいまでの若手の方でも、継続してスキル領域を深化・拡大させてゆく強い思いと実行力のある方であれば、ポテンシャル採用されるケースもあり得ます。
なお、経営的視点は今一つ不足していても、最新テクノロジーに関心が高く、インフラを組むことに強い志向を持つインフラ系SEの方は、ITアーキテクトとしてユーザー企業、SIer、メーカーなどへのキャリアパスが存在することも覚えておいて良いでしょう。
まとめ
ITコンサルタントの職業事情について、仕事内容、適性、キャリアアップなどの観点から、全体像をご紹介してきました。以前よりも具体像が見えてきたのではないでしょうか?
ITコンサルタントへの転進は、誰にでも叶う話ではありませんが、キャリアアップの方法論をしっかり押さえておけば狭き門ではなくなるのも確かです。今日の仕事がITコンサルタントとして活躍するご自身の姿を形作ることを、是非イメージしてみてください。