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記事更新日:2018年10月10日

あなたは「人間関係で仕事を辞めたい」と思っているでしょうか。

じつは退職理由の本音の一位は人間関係です。
職場で「あの人と顔を合わせるのが嫌で嫌でたまらない」という方もいるでしょう。

・今の仕事を辞めれば問題は解決するのでしょうか?
・今の職場で対処する方法はないのでしょうか?
・人間関係がこじれる本当の理由とは何なのでしょうか?

この記事では「人間関係を理由で仕事を辞めたい」と感じる人に向けて、そのような時にどうすべきか解説しています。
仕事の人間関係で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

1.人間関係で仕事を辞めても、転職先でまた人間関係に悩む

会社員の76%が職場の人間関係で悩み、退職理由のホンネ一位は人間関係です。(※1)(※2)

頻繁に顔を合わせる職場だからこそ、人間関係の悩みは仕事を辞めたくなるほどに深刻になることがあります。人間関係が上手くいかないと毎日が辛いですよね。

しかし、人間関係が嫌で今の職場を離れても、どこの職場でも人間関係はついて廻ります。

なぜ人間関係が悪くなったのか?を理解しないままに今仕事を辞めても、次に同じ様に人間関係で悩むことがあるのです。

転職会議意識調査」では、転職して後悔した人のうち、53%が人間関係を理由に挙げています

人間関係で辞めたくなった時、仕事を辞めて解決できる場合と、解決にならない場合があるのです。

つまり仕事の人間関係が悪くなった理由を見極めて対処することが、本質的な解決につながります。

仕事の人間関係が悪くなる理由には、主に次の3つがあります。

・はっきりとした原因が思い当たらない場合
・主に自分に原因がある場合
・主に相手や周囲に原因がある場合
(・自分と相手の両方に原因がある場合)

どんな場合が仕事を辞めても解決にならないのか?辞めて解決する場合は?について、次章で紹介しましょう。

(※1)第一生命経済研究所の、会社員601名に「職場の悩み事に関するアンケート調査」
第一生命経済研究所「職場の悩み事に関するアンケート調査」(2007年2月実施)

(※2)エン・ジャパン株式会社 エン転職サイトユーザー1515名「退職理由のホンネとタテマエ」アンケート調査(2016年1月調査)退職理由のホンネとタテマエでは、タテマエ一位は「家庭の事情」(23%)ですが、ホンネ一位は「人間関係」(25%)となっています(※)

1-1.人間関係で仕事を辞めても解決にならない2つのケース「自分に原因がある場合」と「原因が分からない場合」

人間関係が悪くなった原因によっては、仕事を辞めても解決にならない場合があります。

①主に自分に原因がある場合
②はっきりとした原因が思い当たらない場合

このような場合は、原因を理解して正しく対処することが、解決につながります。
各々の原因について、解説します。

1-1-1.主に自分に原因がある場合は、仕事を辞めても解決にならない

人間関係が嫌になったり、悪くなる原因を作り出しているのは、自分かもしれません。
仕事をしていれば、嫌になるキッカケなど、どこにでも転がっています。
それらのキッカケをどのように捉えるかは、非常に個人差があります。

嫌になるキッカケを作り出しているのは、自分の捉え方かもしれません。
もしそうであれば、自分の捉え方を改善しないままでは、仕事を辞めても解決にならないですよね。

誰でもある些細なことですが、多くはその積み重ねが原因となるのです。
例えば、下記のような事が挙げられます。

・ミスを注意される、理解不足で迷惑をかけることがある=自分のスキル不足の場合
・相手と価値観が違いすぎる、相手の考え方が許せない場合
・自分より優れている同僚などを妬む気持ち
・相手が悪いわけではないけれど、最初からなんとなく苦手=生理的にウマが合わない場合
・評価してくれない、嫌なことを断れない=自己肯定感が低い場合

解決への対処法は、2章で紹介します。

1-1-2.最初は人間関係が悪かったわけではないのに~はっきりした原因が思い当たらない

入社した最初から、誰かを嫌いとか人間関係が悪かったわけではありませんね。
はっきりした原因が判っているのであれば改善もできます。
しかし、気が付いたら、周囲の雰囲気が冷たくなっていたということはありませんか?
最初から、“なんとなく”苦手だった、ウマが合わないということはありませんか?

これらのように、はっきりした原因が思い当たらない場合は、今仕事を辞めても問題の本質的な改善にはなりません。

人間関係で厄介なのは意識できるミスより、自分では気が付かない無意識の相互作用です。
だからはっきりした原因がわからないままに、いつの間にか人間関係がギクシャクしてしまうことがあります。
私達の生命活動全体の中では、科学的には意識できることはホンの一部でしかないのです。

「嫌だ」とか「仕事を辞めたい」という感情や意識以前に、科学的には無意識下に感情や意識の基盤が形成されています。
無意識の領域は、優秀な警備員のようです。日常生活をつつがなく過ごせるように体内や環境(人間関係も含めて)からの膨大な情報を手際よく処理して、お膳立てをしてくれます。
「なんとなく嫌だ」という場合は自分の判断というより、無意識領域の警備員がお膳立てした結果の可能性が高いです。

無意識の相互作用なので、はっきりした原因が思い当たらないのは当然です。
気付かずにこじれる理由を理解しないと、仕事を辞めても何の解決にもならないわけです。

「じゃ、どうしたらいいの?」 無意識のうちに人間関係がこじれる相互作用の仕組みと対策は、
2章で紹介します。

1-2.人間関係で仕事を辞めて解決するケース「相手や周囲に主な原因がある場合」

主に相手や周囲に原因がある場合は、自分の努力では限界があるでしょう。
そういう場合は、仕事を辞めることで解決される場合もあります。

[主に相手や周囲に原因がある場合]
・周囲に未熟な人が多く、悪口や陰口が日常的
・例えば、学歴や経歴・家柄・容姿など、周囲と自分が、あまりに違いすぎる場合
・相手がスキル不足で、つくづく嫌気がさす場合
・職場全体のあり方や経営者・幹部の考え方などに問題のある場合

これらのケースは程度により、自分の努力によって対応することができるかもしれません。
しかし、職場全体の人間関係がギクシャクしているような場合は、1人の努力では難しいでしょう。それらが大きなストレスになるような場合には、辞めるのも選択肢です。

次に、それぞれについて解決のための対処法を紹介します。

2. 人間関係が悪くなるケースごとの対処法

人間関係が悪くなる場合は、次の3つのケースが考えられます。

①自分では、はっきりとした原因が思い当たらない場合(今、辞めても解決にならない)
②主に自分に原因がある場合(今、辞めても解決にならない)
③主に相手や周囲に原因がある場合(辞めて解決される場合もある)

それぞれのケースについての対処法を、次に解説しましょう。

2-1. 自分ではハッキリとした原因が思い当たらない場合~実は、無意識の相互作用

最初は人間関係が悪かったわけではないのに、いつの間にか周囲が冷たくなったということもあります。はっきりした原因が思い当たらないだけに、悩む人も多いようです。

人間関係がこじれる本当の理由は、実は無意識の相互作用の影響が大きいのです。
無意識なので、どっちが?何が?原因かは、はっきり判らないものです。
それだけに、人間関係がこじれる本当の理由を理解しないと、辞めても解決にはなりません。

キッカケは例えば…ミスして注意された、あるいはミスを注意した/話がかみ合わない/ウマが合わない/評価されない・しない/相手のやり方が納得できないetc.…
仕事をしていれば日常茶飯事で、誰にでもあることでしょう。

最初のキッカケはどちらか一方であっても、人間関係が悪化するのは、その後の相互作用によるものです。無意識のうちに人間関係が悪くなる相互作用は、下記のようにしてこじれて行きます。

2-1-1. 無意識のうちに人間関係がこじれる経緯

無意識領域の警備員は、効率的にスピーディーに情報処理しようとします。判断の根拠には、過去の経験や記憶、快か不快かの価値判断、本能・欲求、体内状況のバランスなどを考慮します。
以下に無意識レベルで人間関係がこじれる流れを説明します。

些細なキッカケで、人間関係がこじれる無意識の相互作用の流れ

①何かで苦手意識や軋轢があると、無意識領域の警備員はその相手に関わる情報のうち「苦手」に沿ったネガティブな情報をピックアップします。例えば、引越しを考えていると、不動産屋の広告が目につくのと同じです。
↓↓↓

②ネガティブ情報に偏ると、無意識の警備員は「やっぱりね」と、意識や感情の基盤が「嫌だ」の方に強化されます。その結果、無意識のうちに微妙な表情や声の調子に現れてきます。

↓↓↓

微妙な表情や言動は、相手にもネガティブな印象として伝わります。私達の脳は表情など、非言語メッセージを瞬間的に捉えることができるのです。(昔、サブリミナル映像というのがTV広告で使われたことがありますね、今は禁止になっていますが)

↓↓↓

④相手も自分もお互いの無意識領域の警備員が采配を振っています。お互いに無意識のうちに、ネガティブ情報を探し出します。それが相互に雪だるま式に膨らんでいくと人間関係がこじれて「嫌だ」という決定的な感情・意識になるのです。こうなると人間関係の修復が難しくなります。

無意識で人間関係がこじれる本当の理由は、無意識の相互作用にあったのです。
さして思い当たることもないのに、なぜか人間関係が上手く行かないという悩みの多くは、この無意識の相互作用のためです。

些細なキッカケ ⇒ 無意識のネガティブな色メガネ ⇒ 相互作用によって人間関係が悪化

という図式です。

2-1-2.人間関係の悪化を防ぐ、無意識への対処法

何か「苦手」と思った時に、自分がネガティブの色メガネを掛けていることを自覚することです。

無意識領域の警備員が、ネガティブ情報集めに偏らないようにすることです。相手(対象)について距離を置いて客観的に観察し、悪い情報だけでなく良い情報はないかと意識することです。

相手が無意識にネガティブ・オーラを発しても、相手の無意識の警備員さんのせいです。自分は平常心を保ち、他の人に接するのと同じように接することです。

「何か、人間関係がギクシャクする」ことはよくあります。それは無意識領域の警備員の操縦によるものです。それに気付いて理性で対処するしかありません。警備員の操縦に身を任せていると、誰かを嫌いになったり嫌われたり、いじめや孤立へと悪化する原因となります。

2-2.主に自分に原因がある場合の対処法

人間関係が悪くなる原因が主に自分にある場合は、その原因を改善しないままでは、辞めても解決になりません。主に自分に原因がある場合の、改善につながる対処法を紹介しましょう。

①ミスを注意されるのが嫌など、自分のスキル不足の場合の対処法

仕事上のミスの指摘は当然のことです。問題は2つあります。

1)仕事上の指摘を、自分への否定と混同すること。
指摘はあくまで仕事上のミスであって、自分への否定ではありません。
指摘する側も、「だから君はダメなんだ」と人格まで否定することもあるでしょう。
それは無視して、ミスをしたら次はどうすれば良いのかに考えを集中することが対処法です。

2)自分のミスを、他のせいにすり替えて、ミスに向き合わないこと。
「連絡できなかったのは、その時○○さんから急に用事を頼まれたから」などと、自分のミスを他人や制度のせいにするケースが多くあります。これを繰り返していたのでは成長できません。

仕事では、業務を適切に遂行することが何より優先されます。
ミスが多ければ、まず自分のスキルアップを目指しましょう。一番の対処法です。

②相手と価値観が違いすぎる、相手の考え方が許せない場合の対処法

人は、自分と違う人は受け入れがたいのです。(人種の違いが典型的ですね)。

職場には年代も経歴も全く背景の違う人達がいますから、価値感の違いは当り前です。信条や自分の正義を押し付け合うのは不毛です。

仕事は成果を上げることが目的ですから、仕事上の価値観を共有するのが正しい対処法です。他人の価値観を変えるのは無理です。お互いの価値観で共通する部分を探すのが早いです。

③自分より優れている同僚などを妬む気持ちがある場合の対処法

「隣の芝生は青く見える」…他人が自分より優れたものを持っている場合に抱く劣等感や敵対心などが、妬みという感情です。認めたくはないけれど、誰にでもあります。

例えば、上司が有能で、自分が劣っていても、妬みにはなりませんね。
上司は経験豊富なのだから当たり前と思います。
ところが自分と同じ境遇の同僚と比べて、自分が劣っていると思うと妬ましく感じます。
つまり自分と条件の似通った他人と比べて、自分が劣っている場合に強く感ずるのです。
但し、自分が劣っているかどうかは、相対的な自分の価値判断です。

対処法としては、自分の努力で可能ならば、努力して自分を高めるのが常道です。

しかし容姿や家柄など、自分の努力でどうなるものでもない部分で妬みの気持が涌いてくると非常に厄介です。
同じ土壌で比較するのが間違いです。人間は一人一人違い、平等ではありません。
自分の努力で向上できる部分を強化することです。そして他人と比較しないことです。

④最初からなんとなく苦手、生理的にウマが合わない場合の対処法

上手く説明できないけど、生理的にどうも苦手という人はいるでしょう。
それは無意識領域の仕業なので、説明できないのは当然で残念ながら解決法はありません。
ウマが合わない人とは無理に親しくする必要はありません。

対処法としては、距離を保ちつつ職場で必要なコミュニケーションを簡潔に取ることです。
ネガティブの色メガネが掛かっていると認識しましょう。(2-1.参照)

⑤評価してくれない、嫌なことを断れないなど、自己肯定感が低い場合の対処法

自己肯定感とは、自分を大切な存在だと思う感覚のことです。自己肯定感が低い人は、自分をダメな人間だと感じたり、自分を好きになれない、自分に自信がないという不安が根底にあります。

自分に自信がないので、相手に自分に価値を認めて欲しい⇒相手に嫌われたくないので、言われたことを断れない、他人にどう思われるか気になる⇒人に認められないと、嫌われていると思い込みやすい、という傾向があります。

実は、上記の、2-2-1から2-2-4の捉え方も自己肯定感と深く関っています。

・ミスを注意された⇒自分が悪いと、必要以上に落ち込む
・他人と価値観が違う⇒価値観の違いで他人を批判してしまう、自分の正義感で裁いてしまう
・妬み⇒他人と比較して、必要以上に劣等感を持ってしまう
・ウマが合わない⇒自分に自信がなくて不安なためにネガティブな色メガネになりやすい

自分の捉え方によって、同じことでも嫌と思う人と思わない人がいます。
それは自己肯定感の高低と関っています。自己肯定感を高める方法を次に紹介しましょう。

自己肯定感が低いと人間関係が上手く行かないことが多いようです。
自己肯定感を高める方法を簡単に紹介しましょう。

自己肯定感を高める方法

・仕事では人に好かれなくても良い、仕事ができれば良いと割り切りスキルアップを目指す。
・ありのままの自分を認める。「あるべき自分」を見直す。
・自分を褒められれば良いが難しい場合は、まず他人を褒める、他人に感謝する。
・自分の得意なこと(些細なことでも何でも良い)を何か1つ持つ。
・完ぺき主義をやめる。今自分が出来ることに集中する。
・他人と比較しない。
・自分ができるだけハッピーな状態でいるようにする。

2-3.主に相手や周囲に原因がある場合の対処法

主に相手や周囲に原因がある場合として、以下のことが挙げられます。

・周囲に未熟な人が多く、悪口や陰口が日常的
・例えば、学歴や経歴・家柄・容姿など、周囲と自分が、あまりに違いすぎる場合
・相手のスキル不足で、嫌気がさす場合
・会社の経営者や幹部の考え方に問題のある場合

それぞれの対処法を紹介しましょう。

①悪口や陰口への対処法

陰口を言う人達の多くは、自己肯定感の低い未熟な人です。
だから人の欠点や些細なことをあげつらって、自分の歪んだ優越感を満たしているのです。
相手が困る反応を楽しみ、自分が優位に立とうとしているのです。
不満や劣等感を持ち、悪口という方法でしか表現できない可哀想な人です。

陰口・悪口等には一切リアクションせずに、無視することです。関るだけ損です。
もし職場に健全な人が多ければ、悪口を言う人達を決して良くは思っていないはずです。

②周囲と自分が、あまりに違いすぎる場合の対処法

例えば、自分が大学院卒で周囲の人達が高卒というような場合は、何かにつけて偏見や妬みを持たれることは多いでしょう。学歴や経歴・家柄・容姿など、周囲と違いすぎると何気ない行動でも「あの人は、○○だから」という目で見られがちです。
そういうものだと割り切って、黙々と業務に励むのが一番の対処法です。

③相手のスキル不足で、嫌気がさす場合の対処法

部下や同僚のミスがあまりに多く、その対応に追われていると嫌気がさしますね。
上司の指示が正当な論拠もなくコロコロ変ると、不毛な仕事に嫌気がさします。

部下の場合は、指示の出し方や部下の理解度・仕事量など再検討することも必要でしょう。
上司が無能なのであれば代りに仕事をやってあげたり、やんわりと提案もよいかもしれません。

問題解決の努力で何とかなるのであれば、自分にとってもキャパや評価を高めるチャンスにもなります。
特定の人が原因の場合は、少し様子を見ても良いでしょう。問題の相手が辞めたり、移動する可能性もあります。

④会社の経営者や幹部に問題のある場合の対処法

入社の時には気付かなかったけれど、しばらく勤務してみると会社の経営者や幹部の考え方・資質に問題があると判る場合があります。
同族経営の場合などは、組織図ではわからない影響力を持つ人がいたりする場合もあります。
そういう会社では、不信感や面従腹背が横行しがちで、人間関係がギクシャクしていることが多いようです。
客観的な情報収集をして、自分にとっての将来的なメリット・デメリットをしっかり考えましょう。
自分のキャリアプランを考え、価値を高める対策をしておきましょう。

すでに職場に嫌いな人が出来てしまって、辞めたいという場合はどうしたらよいのでしょう?
次に紹介します。

3.職場に嫌いな人がいる場合の3つの対処法~今すぐできる具体的方法

仕事を辞めて後悔する人が多いという現実を考えると、辞める前に、今すぐできる対処法をやりながら考えるのでも遅くはありません。

すでに職場で嫌いな人が出来てしまった場合は、どのように対処すると良いのでしょう?
脳科学の知見をもとにした今すぐできる、嫌な人への3つの対処法を紹介します。

3-1.対処法その1:身体を健康に保つ~体調が悪いと、ますます嫌いになる

体調を整えることが、人間関係のストレスから身を守ります。私達の感情や意識を作り出しているのは身体全体です。体調が悪いと、感じ方がどんどんネガティブになります。
特に、嫌いな人と接する場合は体調が悪いと、嫌な記憶が増幅します。

起床・食事リズムを規則正しくして、充分な睡眠をとるのが重要です。栄養バランスの良い食事も大切です。嫌な人がいる場合は、体調を整えて良い状態に保つことです。
無理して残業すると、ますますストレスになります。残業をほどほどにして、体調を整える方がずっと効果的です。

もしも、残業を断ることで人間関係が悪くなったという場合などは、公共の労働相談コーナーを利用する方法もあります。相談は無料です。

厚生労働省 総合労働相談コーナー

3-2.対処法その2:コミュニケーションの頻度は保ち、1回に接する時間を少なくする

脳科学の知見では、情動(感情の元となる無意識の生体反応)を引き起こす相手との相互作用を抑えるということになります。
つまり嫌いな相手と接触する時間を少なくして、深入りしないことです。

①コミュニケーションの頻度は減らさず、1回毎の接触時間を短くするのがコツです。
挨拶は欠かさないことです。例え作り笑いでもいいから、挨拶の時は笑顔を作りましょう。
挨拶・感謝は、短く深入りせずに、コミュニケーションの頻度を保てる手段です。
「ありがとうございます」、「おはようございます」、「助かります」など、職場の人みんなに等距離で同じように言えるといいですね。

②込み入った内容は書面にして、嫌な相手との直接の会話時間を短くします。
特に打合せ等で嫌な相手と同席する時は、事前に資料を渡しておくと接する時間が短縮できます。

③直接に接触せず、メールやメモで、コミュニケーションの頻度を保ち、行き違いを減らすのも良い方法です。
嫌な相手だからこそ、余計な誤解やトラブルを避けることが大切です。そのためには小まめに要件だけでも連絡・報告・情報共有することです。

仕事では、生産性を上げ、目的を達成することが評価されます。嫌な相手に何か言われたら「目的」と照らし合わせましょう。

3-3.対処法その3~嫌いな相手に向ける注意を少なくする

人間は同時に複数のことに注意を向けられません。人間の脳は何かに注意を向けると、注意を向けた対象についての情報処理がなされ、それ以外のことについての情報処理ができません。

逆に言うと、あなたが嫌な人に注意を向けると、嫌な人に関する記憶などの回路が刺激されて、その間は嫌な人のことで頭を一杯にしてしまうのです。あなたは、それを選択したいですか?

仕事で接する時は仕方ないでしょう。しかし仕事を離れたら、何に注意を向けるかは、あなたが選択できるのです。「なるべく考えないようにしているんだけど、つい考えてしまって…」仕事を離れてまで嫌な人に注意を向けるという行動は、自ら嫌いになる行動を選択しているのだと自覚しましょう。
そんな選択をしたくなければ、仕事以外の時間は他のことに注意を向けることです。自分の趣味などあれば、それも良いでしょう。仕事に関する勉強をするのも、非常に有効です。

上記の3つの対処法は、あなた自身の選択でできる行動です。嫌いな相手との相互作用を減らすことで、客観的に見られる状況を作り出すことが有効です。
職場に嫌な人がいて悩んでいる場合は、とにかく実行してみましょう。

4.人間関係が主な理由で、仕事を辞めるデメリット、メリット

「人間関係で仕事を辞めたい」と考えている場合は、仕事を辞めるとどんなにスッキリするか、という思いがあるでしょう。しかし、辞めてから後悔する人が多いのも事実です。

仕事を辞めることで解決できるか?転職先でまた人間関係で後悔しないか?
辞めるかどうか決める前に、人間関係で仕事を辞めるデメリットとメリットを考えてみましょう。

自分の努力で解決できる問題か?緊急性はどうか?経済状況なども含めて考えることが大切です。

4-1.人間関係で仕事を辞めるデメリット

仕事を辞めたいと思いつめている時は、辞めると新しい世界が開けるような気がするものです。
しかし、次の職場が今より良いとは限りません。

人間関係で仕事を辞めるデメリットとしては、以下のようなことがあります。

・原因に向き合わないままに人間関係で辞めると、次も同じように人間関係に悩むことがあります。
・転職の時に、人間関係で仕事を辞めたという理由では、対人関係能力に欠けると見られることもあります。
・転職する場合は、同業種や経験を活かせる関係のある業種が多いでしょう。また女性のパート勤務の場合は、近隣の所に転職する可能性があるでしょう。
転職しようとした先が取引関係だったという場合や、職場の関係者などから情報が伝わったりすることがあります。人間関係で感情的に辞めるとデメリットになることがあります。
・人間関係で辞める(タテマエの理由は他としても)場合は、大体は自己都合になります。
失業保険では、自己都合の場合は3ヶ月の待機期間があり実際に支給されるのは4ヵ月後くらいになります。

人間関係で辞めたくなった場合は、一時の感情にまかせず客観的に考えることが大切です。
そのためには、まとまった休暇を取るのも有効です。

4-2.人間関係が主な理由で仕事を辞めるメリット

人間関係が理由で仕事を辞める場合、メリットになるのは以下のような場合でしょう。

・原因の分析をして、将来への展望が描けている場合
但し、展望が甘くないことが前提です。例えば資格を取って転職しようと考えている場合、本当にその資格で就職できるかをしっかり調べることです。     

・原因が相手や周囲にあるケースで、自分の努力で解決できない場合
今の職場にいる間に次の転職先を探すのが懸命でしょう。

・人間関係のストレスがあまりに大きい場合
生活の見通しが立つのであれば、辞めることも選択肢でしょう。ただ、生活の見通しが立たない状態で辞めると、もっと大きなストレスを抱え込むことになります。

4-3.うつ病になっている(かもしれない)場合

原因如何によらず、人間関係のストレスが長期間続いた場合は、うつ病になっている(かもしれない)ケースが考えられます。下記のような状態が続いているなら、まず受診したほうがいい場合もあります。

・朝起きるのが辛い、朝から身体がだるい。
・疲労感はあるのに眠れない。食欲がない。
・気分が重い。意欲が出ない。
・物事が面倒くさい。
・仕事のミスが多くなったり、集中できない。

受診して「うつ病」と診断されたら、仕事の継続や対処について医師の診断を求めます。
休職の必要ありと判断されたら、会社の休職制度を利用してしっかり治療するのが先決です。

うつ病になりかけの状態で転職しても改善されるどころか、悪化する場合もあります。
うつ病の時は判断能力が低下します。辞める・辞めないの判断は、健康を取り戻してから考えましょう。

ただし職場や経営者がうつ病に理解がなく、診断されても何ら配慮をしてくれない場合は、身体を壊す前に辞める選択もあるでしょう。失業保険の受給条件などを確認しましょう。

簡単にストレスチェックができるサイトを紹介します。ストレスレベルが測定できるので、高ストレスの場合は専門家に相談するのが良いでしょう。

参考:厚生労働省 「こころの耳」 5分でできる職場のストレスセルフチェック

5.仕事を辞める場合|在職中の注意点と転職活動

「人間関係で仕事を辞めたい」と思った時に、やってはいけないことがあります。
仕事を辞めることを考え始めたら、以下の点には注意しましょう。

5-1.「辞めたい」ことを、職場の人に感づかれてはいけない~相談相手は慎重に選ぼう

職場や関係者には「辞めたい」と言ってはいけません。職場に知られると、辞めざるを得ない状況になる場合もあります。本当は、信頼できる同僚などがいれば相談したいところでしょう。その場合でも、決して職場や関係者には「辞めたい」とは言わないことです。相談する場合は、相手を慎重に選びましょう。

5-2.転職の見通しが立たないままに仕事を辞めてはいけない~在職中に転職活動をしよう

転職の大変さや、失業中の経済的負担などで、仕事を辞めてから後悔する人が多いものです。
辞めるつもりであれば、在職中に転職活動をしましょう。自分の市場価値を考えたり、求人情報などもチェックします。転職の見通しが立たないようであれば、今の職場にいながら自分の価値を高める方法を考えましょう。

在職しながら転職活動を進めるうえでは、転職活動の様々な作業を代行してくれる転職エージェントを活用するのが現実的でしょう。もちろん時間に余裕のある方は自分で直接応募していく方法もあります。

転職エージェントは総合型から専門特化と様々ですが、業界大手のエージェントは以下の3社です。

5-3.失業保険の受給資格を満たす前に辞めてはいけない~雇用保険加入期間を確認しよう

すぐに転職先がない場合も考慮して、失業保険の受給者資格を満たしているかを確認しましょう。
離職日以前の2年間で、通算12ヶ月以上雇用保険に加入していれば受給できます。自分の記憶と書類上の日付が違うこともあるので確認が大切です。雇用保険加入期間が10年未満の場合は、支給期間は90日です。自己都合の場合は待機期間があります。

支給されるのは手続きしてから4ヶ月位かかるので、その間の貯金も必要でしょう。正当な離職理由がある場合など、待機期間がない場合もあります。受給要件など詳しくは、ハローワークに問い合わせてみましょう。

※ハローワークインターネットサービス:雇用保険手続きの案内 受給要件

6.まとめ

人間関係で仕事を辞めて解決できる場合と、辞めることが解決にならない場合があります。
人間関係悪化の本質や原因を理解しないままでは、転職しても同じように人間関係で悩むことになる場合があるので注意が必要です。

仕事は1人ではできません。本来は各々の価値感を認め合って、協力関係がスムーズに行くことが望ましいです。しかし、仕事の細分化や情報処理の変化などに伴い、みんな自分のことで精一杯という息苦しい職場が増えているようです。
仕事で辛い状況に追い込まれているときは、体調を整えて、自分が成長することに集中しましょう。

仕事の人間関係で悩んでいる方に、この記事がお役に立てれば幸いです。

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記事更新日:2018年10月10日

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