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記事更新日:2019年03月07日

クリニックは看護師に人気の転職・就職先のひとつです。
あなたも「クリニックは仕事が楽そう」というイメージをお持ちではありませんか?

クリニックでは看護技術とコミュニケーション能力を備えた「即戦力」となる看護師を求めていますが、クリニック看護師の仕事は、日勤のみの勤務で心身の負担が少ない一方、「給料が安い」「人間関係が難しい」といったデメリットもあります。

クリニックへの転職を考えるときは、仕事内容や収入、職業事情などをキチンと理解しておくことが大切です。
この記事では病院やクリニックで勤務経験のある筆者が、クリニック看護師の仕事・収入・転職のコツなどを解説します。

1. クリニックとは?

クリニックは、軽い症状や病状が安定した患者を診療する身近な「かかりつけ医」です。
医療法上、19床以下の医療機関を指し、「診療所」「医院」と同じものです。

参考:厚生労働省 医療法 医療施設の類型

クリニックには入院施設のない無床クリニックと19床以下の有床クリニックがあり、国内の施設数 はこのようになっています。

医療施設総数
178,092施設
病院  8,492施設
クリニック 100,801施設 有床クリニック 8,274施設
無床クリニック 92,527施設

参考:厚生労働省 医療施設動態調査(平成27年1月末概数)

1-1. クリニックの機能

クリニックは、軽い症状や体調の変化、健康管理などを相談できる身近な「かかりつけ医」です。
大病院での専門的な検査や治療に対し、クリニックでは日常的な病気や体調不良の診療、生活指導、急性期治療後の経過観察などを担っています。

1-2. クリニックに多い診療科

クリニックは開業医による個人経営が多く、医師の専門によって診療科が異なります。
クリニックに多い診療科には、内科、外科、小児科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、整形外科、リハビリテーション科、精神科などがあります。

参考:厚生労働省 厚生統計要覧(平成27年度) 一般診療所数・歯科診療所数、診療科目別(第2-34表)

1-3. クリニックの「訪問診療」とは

クリニックでは、医師が患者さんの居宅に出向いて診療する「訪問診療」や「往診」が行われます。

*訪問診療と往診の違い

往診 急な体調不良など、患者さんの希望時に医師が出向いて診療を行うこと
訪問診療 定期的に(1回/週など)患者さんの居宅に出向いて診療を行うこと

「在宅療養支援診療所」とは、在宅医療を必要とする患者さんに対し、24時間往診や訪問看護の提供体制を持つ診療所です。(届け出制 *平成22年現在 届け出数12,487施設)

参考:厚生労働省 在宅医療の現状

*在宅療養支援診療所の要件

  1. 診療所である
  2. その診療所において24時間連絡を受ける医師または看護職員をあらかじめ指定し、連絡先を文書で患者や患者の家族に提供している
  3. 患者の求めに応じて、自院または他の医療機関、訪問看護ステーションとの連携により、24時間往診・訪問看護ができる体制を確保する
  4. 24時間往診・訪問看護を行う担当医師・担当看護師等の氏名、担当日当を患者、家族に文書提供する
  5. 自院または他の医療機関との連携による緊急入院受け入れ体制の確保
  6. 介護支援専門員(ケアマネージャー)との連携
  7. 診療所における在宅看取り数の報告 など

参考:厚生労働省 在宅療養支援診療所について

2. クリニック看護師の仕事内容、役割

クリニックの看護師は、診療の補助業務のほか看護業務以外の業務も行います。
クリニックの看護師には基本的な看護技術と柔軟なコミュニケーション能力が求められます。

2-1. クリニック看護師に必要な能力・スキル

クリニックの看護師には、次のような能力・スキルが求められます。

2-1-1. 注射、採血などの看護技術

大学病院などでは看護師が注射や採血を実施しない場合もありますが、クリニックでは必須の技術です。
病院と比べて使用器具(注射針、採血デバイス)の選択肢も少なく、採血ルームなどの整った環境もありません。
クリニックの看護師には、注射や採血を確実に手際よく行うスキルが求められます。

2-1-2. 診療科ごとの専門知識

クリニックの看護師は、医師の診察の前に行う問診や症状の確認、場合によっては緊急性の判断を行います。
医師から患者への説明の補足や患者さんの相談対応も行うため、疾患や検査、治療の知識が必要です。

2-1-3. 柔軟なコミュニケーション能力

クリニックは幅広い年代の患者さんを対象とします。整形外科・皮膚科・眼科・耳鼻科などでは、幼児や高齢者も多く、それぞれに応じたコミュニケーションが必要です。

医師や看護師同士の連携においては、指示箋でのやり取りを基本とする病院に比べ、クリニックは口頭指示が多く、短い時間で確実に伝達しあうことが求められます。

2-2. クリニック看護師の仕事内容(無床クリニックの場合)

クリニック看護師の仕事は「診療の補助」と「看護業務以外の業務」があります。

2-2-1. 診療の補助

・問診、VS測定、診察の介助、採血、検査、点滴注射、処置など

クリニックの看護師のおもな仕事は、医師の診療の補助です。
診察がスムーズに行えるように患者さんの症状を確認し、診察の介助、検査の実施、点滴や注射などの処置を行います。また、患者さんの状態に応じて移動や着替えなどの身体介助を行います。

・訪問診療や往診の補助

医師の訪問診療や往診にクリニック看護師が同行し、居宅でVSの測定や一部の身体介助を行います。
訪問診療や往診への看護師の同行は、訪問看護とは異なります。

*訪問看護とは
訪問看護ステーションや医療機関の訪問看護部門が、医療保険または介護保険に基づいて看護サービスを提供するもの

2-2-2. 看護業務以外の業務

クリニックの看護師は、電話対応、受付、事務作業、クリニックの掃除、洗濯、備品管理など、看護業務以外の業務も行います。

3. クリニック看護師の実情

この章ではクリニック看護師の給料、働き方、メリット・デメリットについて説明します。

クリニックの看護師の給料は看護師全体平均よりも安い傾向にあります。クリニック看護師の働き方は、平日日勤のみを基本とし、パートやアルバイトでの就業も多くみられます。

「日勤のみ」で「心身の負担が少ない」「地域医療に携われる」というメリットがある一方、「給料が安い」「仕事のやりがいがない」「人間関係が難しい」「看護業務以外の業務がある」といったデメリットがあります。

3-1. クリニック看護師の給料・年収

病棟勤務の看護師に比べてクリニックの看護師の年収は、およそ100万円ほど低くなっています。

就労条件 看護師の年収
常勤(夜勤あり)/経験年数・勤務地・業務内容 指定なし 4,806,720円
クリニック 日勤常勤 外来/経験年数・勤務地・業務内容 指定なし 3,960,232円

参考:看護roo!ナースな私のお給料
クリニックの多くは個人経営で、収益性が低く、クリニックの看護師の給料・年収には以下の特性があります。

・基本給が低い

高度医療や専門医療を行う収益性の高い大規模病院に比べ、クリニック看護師の給料は、基本給が低く設定されています。

・昇給制度がない、昇給幅が小さい

クリニックでは、看護師の昇給制度がなかったり、あっても昇給幅が小さい傾向にあります。

・専門資格が給料に反映されにくい

専門看護師や認定看護師のほか、糖尿病療養指導士や介護支援専門員(ケアマネージャー)など、クリニックの仕事にも役立つさまざまな専門資格があります。しかし、どの医療機関でも給料上の評価は限定的で、クリニックでこれらの資格を持っていることが給料には反映されない場合があります。

・手当てが少ない

クリニックの看護師は夜勤がなく(無床クリニックの場合)、時間外勤務も少ないため、これらの手当てが少なくなっています。福利厚生が手薄く、通勤手当や住宅手当がない(もしくは少ない)場合もあります。

・ボーナスが少ない

クリニックのボーナスは経営状況に左右され、多くの場合、能力評価による加算もありません。
看護師全体の平均と比べると、クリニック看護師のボーナスの支給額は少なくなっています。

*従業員数別、看護師のボーナス支給額

医療機関の規模(従業員数別) 看護師の年間ボーナス支給額
全看護師平均 832,700円
従業員数1000人以上の医療機関 964,000円
従業員数100~999人 772,000円
従業員数99人以下(クリニック) 668,000円

参考:厚生労働省:平成27年賃金構造基本統計調査より

看護師の給料について詳しくは、記事『看護師の給料年収について 収入の実態を徹底解説』をご参照ください。

3-2. クリニック看護師の働き方

3-2-1. クリニック看護師の勤務時間

無床クリニックの場合は夜勤がなく、日勤のみの勤務です。日祝日が休みで、土曜日を半日勤務、または平日のいずれかの曜日を半日勤務とする場合があります。

勤務時間は、朝8:30~9:00の診察開始から、夕方17:00~19:00の診察終了までが多く、午前診療と午後診療の間に1~2時間の休憩時間があります。

予約制や受付終了時間を設けているクリニックも多く、ほぼ定時に診察終了し、看護師の時間外勤務は 多くありません。

有床クリニックの場合には、2交代または3交代勤務、日勤+当直制などがあります。

3-2-2. クリニック看護師の雇用形態

クリニックでは常勤のほか、 パートやアルバイトの雇用形態で働く看護師も多くいます。

3-2-3. クリニックの忙しさの特徴

クリニックの仕事は、季節によって忙しさに差があります。

内科や小児科では、インフルエンザの流行期や予防接種の時期、耳鼻咽喉科や皮膚科では、花粉症の流行期に患者さんが多くなります。また夏休みなどには小児や学生の患者さんが多くなります。
時間帯による忙しさの差もあり、夕方~閉院時間にかけて会社帰りや学校帰りの患者さんが多くなります。

3-3. クリニック看護師のメリット、魅力

クリニック看護師には働き方や仕事内容において、次のようなメリットや魅力があります。

3-3-1. 勤務時間が規則的 で暦通りの休日がある

無床クリニックでは夜勤がなく、規則正しい生活ができます。
日祝日の休みやGW・年末年始の大型連休もあり、一般企業や学校と一緒の休みがあることや、勉強会や研究会など時間外の作業が少ないことがクリニック看護師のメリットのひとつです。

3-3-2. 高度な知識や広範囲な知識を必要とされない

クリニックでは一般的な病気の患者さんを対象とするため、高度な医療知識を求められることはありません。

診療科ごとに必要とされる知識やスキルは特定されており、広範囲の知識も必要としません。
求められる知識やスキルが難しいものではないことがクリニック看護師のメリットとなっています。

3-3-3. 精神的、体力的な負担が少ない

クリニックでは病状が安定している患者を対象とすることが多く、看護師の精神的な負担は少なくなっています。

患者さんの排泄や食事の介助、寝衣交換などの身体介助も基本的にはなく、体力的な負担が少ないこともクリニックの魅力です。

3-3-4. 地域に根ざした診療に携わり、患者さんの信頼が得られる

クリニックでは地域の患者さんが多く、長期に通院する患者さんとも関わります。医師が「かかりつけ医」として信頼されるように、クリニックの看護師も「気軽に相談できる看護師」として信頼を得ることが、仕事のやりがいにもつながります。

3-4. クリニック看護師のデメリット、悩み

クリニック看護師には、 次のようなデメリットや悩みがあります。

3-4-1. 給料が安い

クリニックは 病院勤務に比べ、給料が安くなっています。
しかしクリニック看護師は夜勤がなく、精神的・身体的な負担が少ないことから、「働き方に合った給料なのだ」という理解が求められるでしょう (3-1「クリニック看護師の給料・年収」参照)

3-4-2. 仕事が単調、物足りない

クリニックでは似たような病状の患者さんを対象とすることが多く、診療は パターン化されています。
看護師の仕事も単調なので新しい知識や技術が身につきにくく、仕事に物足りなさを感じやすくなります。

3-4-3. 人間関係に不満を抱えやすい(院長との折り合いが重要)

クリニックは少人数の職場で人間関係が密になります。毎日同じメンバーで同じ仕事をするため、些細なことに不満を感じやすくなります。

クリニックでは院長が雇用主となるため、院長の考え方が看護師の仕事のやり方や雇用条件などに反映されます。

院長や院長に近い人物との人間関係がうまくいかないと、働きにくくなることもあります。
クリニックの仕事では、院長の考えとの折り合いが重要になることを理解しておきましょう。

3-4-4. 看護師の教育体制や業務マニュアルが整備されていない

少人数のクリニックでは、経験の浅い看護師を育てていく教育体制は整っていないため、即戦力となる看護師を求めています。
業務マニュアルが整備されていないケースもあり、職場独自のやり方に戸惑うこともあります。

3-4-5. 看護業務以外の業務がある

クリニックでは院内各所の掃除や備品管理も看護師の仕事とされています。
事務職員がいない場合には、電話対応や事務処理も看護師の仕事となります。看護業務と並行して、これらの業務も行わなければなりません。

3-4-6. 急な休みがとりにくい/年間の休日数が少ない

看護師2~3名の少人数のクリニックで急に1人が休むと、残りの看護師の負担が大きくなります。
急病ややむを得ない事情以外では、休みがとりにくい状況です。
病院に比べクリニックは丸1日の休日数は少なくなっています。

病棟勤務では4週8休を導入しているところが多く、半日ではなく1日の休みを付与する体制がほとんどですが、
クリニックでは土曜日などに半日勤務があり、「半休2日=1日休」の計算で4週8休となっています。

3-4-7. 福利厚生が手薄い

従業員が5人未満の小さなクリニックでは、厚生年金に加入していないところがあります。この場合は国民年金への加入となり、保険料は全額自己負担 となります。

住宅手当や退職金制度がないことや、産休育休も制度はあっても取得実績がないなど、クリニックでは福利厚生が充実していない傾向があります。(4-3「クリニック看護師の求人で確認しておくポイント」参照)

3-5. クリニック看護師の将来性、キャリア

クリニック看護師の将来性・キャリアには次のような特徴があります。

3-5-1. 幅広い経験ができない

クリニック看護師は経験できる技術が限定的で、知識や経験の幅を広げることができにくいとされています。
クリニックから病院へ転職する場合には、キャリア不足と評価されることもあります。

3-5-2. 専門の知識や技術を深めることができる

クリニックで取り扱う疾患に関する知識や技術を高めていくことは、クリニック看護師としてのキャリアアップにつながります。

人員が限られたクリニックでは、長期の研修が必要な「専門看護師」や「認定看護師」などの資格を取得することは容易ではありません。しかし以下の資格は、クリニックに勤務しながらでも取得可能であり、資格取得の支援体制のあるクリニックもあります。

これらの資格は、クリニックの仕事に役立てることができ、転職にも有利です。

◆糖尿病療養指導士(CDEJ)
糖尿病治療に必要な自己管理を指導し、糖尿病患者のセルフケアを支援するスタッフ。
日本糖尿病学会専門医が勤務している医療機関で、患者指導実績がある看護師等に受験資格がある。
受験資格が緩和された地域糖尿病療養指導士(CDEL)もある
<参考:日本糖尿病療養指導士認定機構 日本糖尿病療養指導士とは
◆消化器内視鏡技師
医師の監督指導のもと、専門的な技能と知識をもって内視鏡検査・治療に従事するスタッフ。
日本消化器内視鏡学会専門医による指導を受け、2年間以上内視鏡検査に従事している看護師等に受験資格がある。
<参考:日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡技師制度
◆心臓リハビリテーション指導士
心筋梗塞などの心疾患や心臓手術後の早期回復、再発予防のための運動療法、食事指導、カウンセリングなどを行うスタッフ。
日本心臓リハビリテーション学会員(2年以上)で、心臓リハビリテーションの実地経験が1年以上あること、指導士講習会の受講している看護師等に受験資格がある。
<参考:日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士制度
◆透析療法指導看護師
人工透析をうける患者とその家族に対して、透析療法の説明や生活上の専門的な指導を行う看護師。
日本腎不全看護学会の会員(3年以上)で5年以上の看護師経験、3年以上の慢性腎臓病看護の実務経験、実践症例報告の提出(3例)、学会やセミナーに参加している看護師に受験資格がある。
<参考:日本腎不全看護学会 透析療法指導看護師

4. クリニック看護師への転職

クリニック看護師は求職希望に対して求人が少なく、特に常勤での求人は少ない傾向にあります。
クリニックは即戦力を求めており、経験不足やブランクのある看護師は採用されにくくなっています。
この章では、クリニック看護師の求人の探し方や、志望動機・自己PRのポイントについて説明します。

4-1.クリニック看護師の求人・求職の特徴

クリニック看護師の求人・求職の特徴には次のような特徴があります。

4-1-1. 求職者に対して求人数が少ない

次の表のように、クリニックの求人は全体の8.4%しかないのに対し、求職者の半数がクリニックを希望しています。

クリニックの求人は倍率が高く、人気が集中しています。

<看護師の求人の割合>

病院(20~199床) 19.8%
病院(200~499床) 19.0%
無床クリニック 8.4%
訪問看護ステーション 7.9%

<看護師の希望の就職先>(複数回答)

無床クリニック 45.7%
病院(20~199床) 42.4%
健診センター 39.5%
病院(200~499床) 34.6%

参考:日本看護協会平成26年度ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人に関する分析報告書

クリニックは病院のように年度初めなどのまとまった募集がありません。
また雇用条件や院長の人柄がよいクリニックほど、看護師の離職率は低く新たな募集は稀です。

4-1-2. 夜勤がない無床クリニックに人気が集中

クリニックを希望する看護師の多くは、夜勤がないことを第一条件にしています。このため無床クリニックに人気が集中する傾向があります。

4-1-3. パート、アルバイトの求人・求職が多い

クリニックは常勤看護師の離職は少なく、パートやアルバイトで雇用する傾向があります。
求職側においても、曜日や時間帯など希望に応じた働き方ができるパートやアルバイトを希望する看護師も多くいます。

4-1-4. 「ブランクあり」でも就職できるのか?

クリニックは、採血や点滴などの基本的な看護技術を備えた「即戦力」となる看護師が求めています。
看護師としての経験、スキル、ブランクの長さによっては採用されない場合もあります。

「ブランクあり」でも働きやすいクリニックとは、ある程度の規模があり、看護師が多い職場(先輩の指導を受けられる職場)です。また経験のある診療科では、ブランクがあっても採用されやすくなります。

4-2. クリニック看護師求人の探し方

クリニック看護師の求人の探し方には次の方法があります。それぞれの特徴を理解しておきましょう。

4-2-1. 民間の転職支援サービスを利用する

民間の転職支援サービス(人材紹介)には多くの求人情報があります。
インターネットまたは電話で登録し、希望の条件に応じた求人や非公開求人の紹介を受けられます。

民間の転職支援サービスは、簡単に多くの情報が得られ、転職に関するアドバイスや面接に日程の調整などのサポートを受けることができます。特に働きながら転職先を探す人には利点のある方法です。

クリニックへの転職でおすすめの看護師転職支援サービス

マイナビ看護師

ナースフル

4-2-2. ハローワーク/看護協会のナースセンター(公共の職業紹介所)

ハローワークやナースセンターなどの公共の職業紹介所は、地域の求人情報が多くあり、インターネットでの情報検索も可能です。 求人票により就業時間や給料などの条件のほか、大まかな業務内容を知ることができます。

4-2-3. 知人の紹介

知人の紹介の場合は、クリニックの具体的な情報を得られるという利点があります。

また、クリニックでは欠員が出た場合に、人づてに就職希望者を探す場合も多く、知人の紹介は採用率も高いといわれています。一方、知り合いがゆえに紹介されると断りにくく、紹介で就職すると辞めにくいというデメリットがあります。

4-2-4. クリニックのHPや折り込み広告に自分で応募する

クリニックのHPや折り込み広告などにも求人情報が出ています。
問い合わせや応募、面接日の調整などはすべて自分で行うこととなりますが、相談や仲介のわずらわしさがないという利点があります。

4-3. クリニック看護師の求人で確認しておくポイント

クリニック看護師の求人では、求人票やHPの募集要項で次のポイントを確認しておきましょう。
また不明な点については、応募や面接の際に尋ねておきましょう。

4-3-1. 給料、手当

クリニックの求人に限らず求人票の給料は、通常基本給が記載されています。また資格や経験に応じて幅を持たせて書かれている場合もあります。手当は、具体的な金額表示のほか「+各種手当」という記載もあります。

求人票でおおむねの給料を確認し、そこから税金や社会保険料が差し引かれることも理解しておきましょう。

4-3-2. 勤務時間

クリニックの求人に限らず求人票には勤務時間、休憩時間の記載があります。
残業時間についても「〇時間程度/月平均」と記載されている場合があります。

4-3-3. 休日

求人票には「週休2日」「完全週休2日」「4週8休」など、休日のさまざまな記載方法があります。

「週休2日」とは、「月に1回以上必ず週2日の休みがある」というもので、必ずしも毎週2回の休みがあるわけではありません。「4週8休」も「4週間に8日の休みがある」こいう意味です。

クリニックの勤務では日曜日のほかにいつ休みがあるのか、半日勤務が何曜日にあるのかを確認しておきましょう。

4-3-4. 健康保険や年金

健康保険・厚生年金の加入は、個人経営か医療法人かによって異なります。
個人経営のクリニックで従業員が5人未満のクリニックでは、健康保険と年金の加入が義務付けられていないため、 クリニックで加入していない場合があります。求人票で保険についても確認しておきましょう。

4-3-5. 交通費・住宅手当

クリニックでは交通費や住宅手当がなかったり、条件付きの場合があります。
交通費・住宅手当の有無、支給条件(全額または上限あり等)を確認しておきましょう。

4-3-6. 退職金制度

退職金制度は職場によって異なります。「退職金制度の有無」「支給条件」「金額(計算方法)」を確認しておきましょう。

4-3-7. 出産や育児に関する制度

少人数のクリニックでは産休や育休制度がなかったり、あっても実績はなく、産休や育休を取得しづらい傾向があります。将来的に出産を考えている場合には、産休や育休の取得は可能かを確認しておきましょう。

4-4. クリニックへの転職の志望動機、自己PRのポイント

病院に比べてクリニックの仕事は負担が少なく、「楽な働き方」を求めて転職する看護師も少なくありません。
しかし、「楽な働き方」を求める姿勢は「意欲的でない」と捉えられ、採用されにくくなります。
クリニックへの転職に適した志望動機について理解しておきましょう。

4-4-1. 「楽な働き方を求めている」と取られやすい志望動機とは

クリニックへの転職の志望動機には「日勤のみ」「時間外勤務が少ない」「高度な知識が求められない」「重症者の対応が少ない」などがあります。

しかしこれらの志望動機は、「楽な働き方を求めている」という印象を与え、採用にはマイナスになるため、適切に言い換えるほうがよいでしょう。

・日勤のみ → プライベートとのバランスを考えた働き方がしたい

夜勤ができない事情があり、日勤のみを希望する場合も、それを前面に押し出すと「自分の都合を第一に考える人」と捉えられ良い印象は持たれません。「仕事とプライベートのバランスを考えた働き方がしたい」と伝えるのが良いでしょう。

・重症患者さんの対応が少ない/高度な知識が求められない → 病院で身につけた看護技術を生かしたい

「重症患者さんの対応が少ない」や「高度な知識が求められない」という考えは、「意欲的でない」「クリニックの仕事を軽く見ている」と伝わってしまいます。
病院勤務で身につけた看護技術を生かした働きがしたいことを伝えましょう。

4-4-2. クリニックへの転職時の志望動機・自己PRのポイント

クリニックへの転職の志望動機は「楽な働き方を求める」ものではなく、クリニックの特性を理解し、クリニックの診療に貢献できる看護師であることをPRしましょう。

・地域医療への関心がある

日常的な病気や体調不良の診療、生活指導を行う地域医療に関心があり、もっとも身近なかかりつけ医であるクリニックの看護師として、地域医療に貢献したいことをPRしましょう。

・コミュニケーション能力がある

少人数のクリニックでは協調性が求められます。医師や看護師と協力し合いながら仕事を進めていくコミュニケーション能力があることをPRしましょう。

まとめ

クリニック看護師は、日勤のみで心身の負担も少ないというメリットがある一方、「給料が安い」「仕事のやりがいを感じにくい」「人間関係が難しい」などのデメリットがあります。

クリニックは基本的な看護技術を備えた「即戦力」となる看護師を求めていますが、求職希望者に対し求人が少ない傾向にあります。

「クリニックは仕事が楽そうだ」という考えのままに転職活動をすると、「クリニックの仕事を理解していない」「意欲的でない」という印象を与えてしまうこともあります。

この記事を読んで、クリニック看護師の仕事内容や求められていることを理解し、転職活動にお役立ていただければ幸いです。

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