リスティング広告3つのメリット・デメリット
リスティング広告を始めようかと思っている方は、「機能が複雑」「覚えることが多そう」といったイメージを抱えているかも知れません。
まずはリスティング広告のメリット・デメリットを把握して、どのようにリスティング広告を活用していったら良いのかを知っていく事がおすすめです。
目次
リスティング広告とは
リスティング広告とは、検索エンジンでユーザーがキーワードを入力して検索した際に、その検索結果ページと連動して表示される広告のことです。
例えば「札幌 エステ」というキーワードでは月間約1,000回、完全一致での検索がされていますが、その「札幌 エステ」というキーワードの検索結果ページに対して広告を配信する事ができます。
検索エンジンに掲載される場所は、以下の位置になります。赤枠の場所がリスティング広告で、それ以外が通常の検索結果ページになります。
※リスティング広告についての概要は、こちらの記事をご覧ください。
リスティング広告とは | 4つのポイント解説
国内のリスティング広告事業者
国内でリスティング広告を提供している企業は主に3社です。事実上はこの3社の中から、アカウントを取得して広告出稿を行います。
Google AdWords
GoogleAdWords(アドワーズ)は、Googleが広告主に対して提供するクリック課金型の広告サービスです。
検索エンジンの検索結果ページに表示されるタイプの「検索ネットワーク」と、一般のWebサイトやブログに表示されるタイプの「Googleディスプレイネットワーク(GDN)」に分類されます。
Yahooプロモーション広告
国内最大級のリスティング広告媒体です。Yahoo! JAPANが提供しており、検索連動型の「スポンサードサーチ」と、コンテンツ向けの「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」があります。媒体説明や無料アカウントの取得は下記をご覧ください。
Yahoo!プロモーション広告
レモーラリスティング(REMORA Listing)
レモーラリスティングは、クロスリスティング社が提供するリスティング広告です。goo、OCN、BIGLOBE、@niftyをはじめとする国内最大級の広告配信ネットワークで良質な見込み客の誘導ができます。
レモーラリスティング
リスティング広告の費用・料金については、リスティング広告の費用|料金相場と最適な予算についてで解説をしています。
リスティング広告のメリット
1. 購買意欲の高いユーザーに絞って広告配信が行える
リスティング広告最大のメリットと言えるのが、「すでに欲しいと思っている人に向けて広告配信が行える」という点です。
通常、消費者が商品やサービスを購買するまでのプロセスは、大きく「認知」→「欲求」→「購買行動」という流れで行われます。
リスティング広告では、検索という購買行動に向けて広告出稿を行えるため、「すでに欲しいと思っている人」に向けてピンポイントに広告配信を行えます。
例えば、「札幌にあるエステサロン」を例にとってみます。
まずはエステサロンの存在を知ってもらう必要がありますが、札幌を通っている電車の中刷り広告を載せたり、札幌の人が見ているWebサイトへ広告を載せたり、様々な方法で「認知」をしてもらいます。
次にその人たちに「エステに行きたい」と思ってもらうために、どれだけ美肌になるのか、どれだけ痩せるのかといったエステの魅力を伝えます。先述した雑誌広告や交通広告でも同じ役割は担っていますが、札幌に住んでいる人に向けてチラシを配ったり、札幌で発行されているフリーペーパーに広告を載せたりして、「エステに行きたい」と思ってもらいます。
そして、「申し込みをしたい」と思った段階で、ユーザーは検索をします。そのキーワードとなる例が「札幌 エステ」です。
「札幌 エステ」というキーワードに対して広告配信を行うことは、「認知」→「欲求」を経た消費者に対して広告配信を行う事が可能になります。
逆に、ここで広告掲載をしていないと、せっかく雑誌やダイレクトメールで集客をしようとしても、検索の段階で他のサロンに顧客を奪われてしまうかも知れません。このように、購買意欲の高いユーザーに絞って広告配信が行えるというのが一つ目のメリットになります。
2. 柔軟な予算管理・入札管理が行える
二つ目のメリットは、柔軟に予算管理や入札管理が行える点です。
リスティング広告では、月間の予算に加えて、キャンペーン、グループ、キーワードという3つの軸で、それぞれの1日あたりの予算管理・入札単価の設定を柔軟に行えます。
例えば、「札幌 エステ」は予算や入札単価を高めに設定して、「北海道 エステ」は入札単価を低めに設定する、といった事が可能です。
3. ユーザーを絞り込んで広告配信が行える
三つ目のメリットはユーザーを絞り込んで広告配信が行える点です。
配信したい「地域」「時間帯」「デバイス」「検索パートナー」「広告文」などを自由に条件付けて、広告配信したいユーザーを絞っていく事ができます。
例えば、「地域は北海道」「時間帯は営業時間の10時〜20時」「デバイスはスマートフォン」といった条件での配信が可能です。
リスティング広告のデメリット
一方でリスティング広告のデメリットとは何なのでしょうか。
ここでは注意しておきたいポイントを3つご紹介します。
1. 細かい運用が必要である
リスティング広告は「運用型広告」なので、日々のきめ細かな運用が必要な点がデメリットです。
キャンペーン・グループ・キーワードの設計、日々の入札調整、広告文の作成と改善、LPの制作とA/Bテスト、レポーティングなど、様々な運用が必要になります。
「別に運用しなくても良いじゃん?」と思う方もいるかも知れませんが、そうはいきません。
なぜならリスティング広告は入札制のクリック課金型広告だからです。細かい運用を行わないと、入札単価が高騰してしまったり、不要なキーワードへ予算が消化されてしまったりして、全体の費用対効果があっという間に悪化してしまう事があります。
また、リスティング広告はオークション制の広告なので、日々PDCAを回しながら競合の一歩先をいく運用が必要です。
2. 競合と比較される広告である
リスティング広告は検索結果ページに競合他社のサイトと並んで表示がされます。つまりユーザーに、競合と比較されてしまう点がデメリットであると言えます。
例えば、大手企業と中小企業では、規模の経済の面で不利になってしまいます。他にも、ビジネスの上流行程にいる企業ほど事業の利益率は高いため、上限入札単価を高く設定できる、といった面もあるでしょう。
リスティング広告では特にPCが、ブラウザで戻るがしやすいためか比較検討をされる傾向があります。競合他社と並んで表示されても負けないようなUSP(自社独自の強み・ウリ)を打ち出していく事などが必要になってきます。
3. 顕在顧客向けのため、規模に限界がある
リスティング広告は、「すでに欲しいもの」や「調べたいこと」が明確になっている人に向けた広告です。
「欲しいものが明確になっていて、検索という行動に移す人」の数には限りがある、という点が3つ目のデメリットです。
例えば、「札幌 エステ」というキーワードでは、月間平均1,000回の検索が行われています。そのため「札幌 エステ」というキーワードで広告出稿をする場合は、月間1,000人(正確には1人が複数回検索している可能性があるためもっと少ない)が上限になります。
「すでにエステに行きたい人」の数は少ないため、事業をスケールさせていくという観点では、限界があります。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
リスティング広告を始めようと思っている方、始めたばかりの方は、このメリット・デメリットに注意して出稿を行いましょう。
※リスティング広告以外のインターネット広告のメリット・デメリットについては『インターネット広告のメリット・デメリット【11の広告手法別まとめ】』で解説をしていますので、合わせてご覧ください!