リスティング広告の種類と比較ポイントまとめ【保存版】
リスティング広告は、検索エンジンの検索結果ページに表示できる広告です。(また、多数のWebサイトのコンテンツやユーザー属性と連動して表示されるコンテンツ連動型も含まれます。)
広告を掲載するキーワードを選べるため、購入意欲の高いユーザーをピンポイントで集客することができます。
そんなリスティング広告ですが、「どんなサービスがあるの?」「どこの媒体が良いの?」と思われる方も多いと思います。
今回はリスティング広告の種類と比較を行いました。
主要媒体の料金や配信メニューをまとめていますので、これからリスティング広告を活用される方は、ぜひ参考にしてください!
目次
Ⅰ. リスティング広告の主要媒体の種類と比較
リスティング広告は国内で数社提供事業者が存在します。代表格はYahoo!JAPANとGoogleです。今回はそれ以外の媒体も含め、各媒体の種類と特徴を比較しました。
1.GoogleAdWords(グーグル アドワーズ)
GoogleAdWordsは、世界最大の検索エンジンGoogleと、Googleのパートナーの検索エンジンの検索結果に広告を出稿することができるリスティング広告サービスです。
GoogleAdWordsの配信手法は4種類あります。検索連動型である「検索ネットワーク」、コンテンツ連動型である「GDN(Googleディスプレイネットワーク)」、商品を直接掲載できる「ショッピング(商品リスト広告)」、動画向けの「動画(YouTube)」です。
GoogleAdWordsには広告効果を改善するための様々な機能が用意されている点が特徴です。地域・時間帯・曜日の指定配信、除外キーワード機能、リマーケティング機能、RLSA(検索エンジン向けリマーケティング)Googleアナリティクス連携など、その機能は多岐に渡ります。管理画面も非常に使いやすく設計されています。
サービス名称 | GoogleAdWords(グーグル アドワーズ) |
提供事業者 | |
支払い方法 | クレジット決済、銀行振込 |
支払いサイト | 前払い(審査要件を満たせば翌月末支払い可) |
Googleアドワーズで用意されている広告メニューは以下の4種類があります。
1-1.検索ネットワーク(検索連動型広告)
検索ネットワークは、Googleの検索連動型広告メニューです。Googleリスティングと呼ばれることも多いです。
広告がクリックされた場合にのみ、費用(クリック料金)が発生する「クリック課金型」の広告で、指定したデバイス、地域、曜日・時間帯に広告掲載が可能です。
YahooリスティングにはないRLSA(ユーザーの自社サイトへの訪問履歴を元に入札調整を行える入札方式)が使えます。
広告メニュー | 検索ネットワーク(検索連動型広告) |
単価/料金 | 単価:1クリック/1円~(キーワードによる) 料金目安:月間5万~ |
課金方式 | クリック課金(CPC) |
配信手法 | ・検索連動 ・RLSA(検索広告向けリマーケティング):ユーザーの自社サイトへの訪問履歴を元に入札調整を行える入札方式 |
掲載面 | Google、Googleマップ、Gmail、@nifty、livedoor、BIGLOBE、goo、AOL、au one、Hatena、など |
広告形式 | テキスト |
1-2.Googleディスプレイネットワーク(GDN)
Googleディスプレイネットワーク(GDN)は、Googleの提供するコンテンツ連動型広告です。
Googleのサービス(Gmail、Youtubeなど)と主要提携サイトのコンテンツページに広告を配信することができます。ニュース、ブログ、専門サイト、メール、コミュニティなど様々なサイトにスマホ広告を出せるようになります。
GoogleAdWordsなどと連携して、自社へ訪問したことがあるユーザーに対して追跡して広告を配信できるリマーケティング広告や、自社のユーザーと類似するユーザーへ広告を配信できる類似ユーザーターゲティングなど、多用な機能を備えています。
広告メニュー | Googleディスプレイネットワーク(GDN) |
単価/料金 | 単価:1クリック/1円~(配信面による) 料金目安:月間5万~ |
課金方式 | クリック課金(CPC) |
配信手法 | ・トピックターゲット(Topic Target):複数のWebサイトをカテゴリー分けしたものへの配信 ・プレースメントターゲット(Placement Target):特定のWebサイト、ページへの配信 ・コンテンツターゲット(Contents Target):特定のキーワードが掲載されているWebサイトへの配信 ・インタレストカテゴリーマーケティング(ICM):あるカテゴリーに興味のありそうなユーザーへの配信 ・リマーケティング(Remarketing):自社サイトへ訪問したことのあるユーザーをカスタムして配信 ・類似ユーザーターゲティング(旧Similar User):自社サイトへ訪問したことのあるユーザーと類似するユーザーへ配信 ・デモグラフィックターゲティング:年齢、性別 |
掲載面 | YouTube、るるぶ、ジョルダン、楽天、asahi.com、ImpressWatch、クックパッド、TBS、日テレNEWS24、その他世界中のWebサイトやブログ |
広告形式 | テキスト、イメージ、リッチ |
1-3.ショッピング(商品リスト広告)
ショッピング(商品リスト広告)は、Googleの検索結果ページに商品リスト形式で広告を表示できるリスティング広告メニューです。
商品の指名クエリに対して商品広告を掲載するため、検索クエリを網羅でき、コンバージョン率が高く、CPCも低い傾向にあります。導入はGoogleマーチャントセンターへ登録してデータフィードを用意する必要がありますが、中規模以上のECサイトには非常に相性の良い配信メニューです。
広告メニュー | ショッピング(商品リスト広告) |
単価/料金 | 単価:1クリック/1円~(キーワードによる) 料金目安:月間5万~ |
課金方式 | クリック課金(CPC) |
掲載面 | Google(検索結果) |
広告形式 | 商品リスト |
1-4.動画(YouTube)
動画(YouTube)は、YouTubeを始めとするGoogleのパートナーサイトへ動画広告を掲載できるメニューです。
動画の視聴者を地域、時間帯、年齢、性別などの属性でセグメントをして広告配信が可能です。動画広告の中では最も細かくセグメントが行えるメニューです。
広告メニュー | 動画(YouTube) |
単価/料金 | 単価:1クリック/1円~(配信面による) 料金目安:月間5万~ |
課金方式 | クリック課金(CPC) |
掲載面 | YouTube、その他世界中のWebサイトやブログ |
広告形式 | 動画 |
2.Yahoo!プロモーション広告
Yahoo!プロモーション広告は、国内検索エンジンシェアNo1のYahooと、Yahooのパートナーの検索エンジンの検索結果にリスティング広告を配信できるサービスです。
インターネット広告で存在する媒体の中でも非常に高い費用対効果を発揮する媒体で、初期費用などもなく、これからネット広告を始める方はまずYahooから始めてみるのがおすすめです。
Googleよりもネットリテラシーの低いユーザーが多い傾向にあるので、後述するGoogleAdWordsと比較すると費用対効果が高くなる商品・サービスが多い傾向にもあります。
Yahoo!プロモーションには、検索連動型である「スポンサードサーチ」と、コンテンツ連動型である「YDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)」の2種類の広告配信方法があります。それ以外にも、通常は広告代理店経由などからしか出稿できないTwitterへ広告配信を行うことも可能です。
サービス名称 | Yahoo!プロモーション広告 |
提供事業者 | Yahoo!JAPAN |
支払い方法 | クレジット決済、銀行振込 |
支払いサイト | 前払い |
Yahoo!プロモーション広告で用意されている広告メニューは以下の2種類があります。
2-1.スポンサードサーチ(※旧オーバーチュア)
スポンサードサーチは、Yahoo!の検索連動型広告です。Yahooリスティングと呼ばれることも多いです。
広告がクリックされた場合にのみ費用(クリック料金)が発生する「クリック課金型」の広告で、指定したデバイス、地域、曜日・時間帯に広告掲載が可能です。後述するYDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)も活用することで、集客効果をさらに高めることができます。
広告メニュー | スポンサードサーチ |
単価/料金 | 単価:1クリック/1円~(キーワードによる) 料金目安:月間5万~ |
課金方式 | クリック課金(CPC) |
配信手法 | ・検索連動 |
掲載面 | bing、excite、@nifty、Ameba、JWord、OKWave、D2C、NAVER、OCNなどのYahoo!JAPAN提携の検索パートナー |
広告形式 | テキスト |
2-2.Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)
Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)は、Yahoo!が提供するコンテンツ連動型広告です。(※旧インタレストマッチ)Yahoo!JAPANや主要提携サイトのコンテンツページに広告を配信することができます。
Yahooリスティング(スポンサードサーチ)で集客したユーザーを追跡できる「サイトリターゲティング」の活用が費用対効果の高い傾向にあります。また、GDNには無いサーチターゲティング(特定のキーワードで検索したことのあるユーザーを追跡し、他のWebサイト上でディスプレイ広告を配信)も効果の高い手法です。
広告メニュー | Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)※旧インタレストマッチ |
単価/料金 | 単価:1クリック/1円~(配信面による) 料金目安:月間5万~ |
課金方式 | クリック課金(CPC) |
配信手法 | ・サイトカテゴリターゲティング:複数のWebサイトをカテゴリー分けしたものへの配信 ・インタレストカテゴリ:複数のWebサイトをカテゴリー分けしたものへの配信 ・サーチターゲティング:特定のキーワードで検索したことのあるユーザーへディスプレイ広告を配信 ・サイトリターゲティング:自社サイトへ訪問したことのあるユーザーをカスタムして配信 ・類似ユーザーターゲティング:自社サイトへ訪問したことのあるユーザーと類似するユーザーへ配信 ・デモグラフィックターゲティング:年齢、性別 |
掲載面 | excite、So-net、All About、R25、プーペガール、ECナビ、e-まちタウン、まぐまぐ!、ぴあ、NAVER、マイナビニュース、転職会議、クックパッド、USTREAM、食べログ、Ameba、mobageなどのYahoo!JAPAN提携サイト |
広告形式 | テキスト、イメージ、リッチ |
3.レモーラリスティング
レモーラリスティングは、クロスリスティングが運営するリスティング広告サービスです。
goo、OCN、BIGLOBE、@nifty、Exciteなどの国内向け大手ポータルサイトの検索エンジンの検索結果にリスティング広告を配信することができます。
レモーラリスティングのメリットは、GoogleやYahooと併用すれば検索結果に自社の広告を2つ掲載できる点です。
リスティング広告で最も成果を左右すると言えるのが「キーワードの選定」です。YahooやGoogleで既にパフォーマンスの高いキーワードをレモーラリスティングでも集中して配信することで、全体の費用対効果を更に高めていくことが可能です。
管理画面もシンプルに設計されており使いやすく、Yahoo!プロモーションとGoogleアドワーズに加えて配信しておきたいサービスです。
サービス名称 | レモーラリスティング |
提供事業者 | クロスリスティング |
支払い方法 | クレジット決済、銀行振込 |
支払いサイト | 前払い |
広告メニュー | 検索連動型広告 |
単価/料金 | 単価:1クリック/1円~(キーワードによる) 料金目安:月間5万~ |
課金方式 | クリック課金(CPC) |
掲載面 | OCN、goo、BIGLOBE、@niftyなど |
広告形式 | テキスト |
4.D2C Listing Ads
D2C Listing Adsは、ドコモのメディアレップであるD2Cが提供するリスティング広告です。
ドコモのスマートフォン、タブレット、フィーチャーフォン向けのユーザーにアプローチすることができます。
検索連動型広告である「dmenu Search」と、コンテンツ連動広告である「dmenu Contents Targeting Plus」などのメニューがあります。
YahooやGoogleと比較すると、ショッピングや音楽に興味のあるユーザーが多い特徴があります。
サービス名称 | D2C Listing Ads |
提供事業者 | D2C |
広告メニュー | 検索連動型広告 |
単価/料金 | 単価:1クリック/1円~(キーワードによる) 料金目安:月間5万~ |
課金方式 | クリック課金(CPC) |
掲載面 | dメニュー、iメニュー |
広告形式 | テキスト |
5.JWord(Jワード)
JWord(Jワード)は、Yahoo!を始めとする国内の主要検索エンジンの検索結果ページに、年間固定で広告を掲載することができるサービスです。
料金はキーワードによって異なりますが、6万円~となっています。CPCにすると割高にはなるため、Yahoo!プロモーション、Googleアドワーズ、レモーラリスティングでリスティング広告をやってみて、さらに検索結果に広告を掲載したい!という場合に有効です。
サービス名称 | JWord(Jワード) |
提供事業者 | JWord |
支払い方法 | 銀行振込・コンビニ払い |
支払いサイト | 前払い |
広告メニュー | 検索連動型広告 |
単価/料金 | 1キーワード/60,000円~(年間契約) |
課金方式 | 固定課金 |
掲載面 | Yahoo!JAPAN、BIGLOBE、@nifty、excite、So-netなど |
広告形式 | テキスト |
6.Indeed広告
Indeed広告は、世界最大の求人専用の検索エンジン「Indeed」に向けてリスティング広告を配信できるサービスです。
Yahoo!プロモーションやGoogleAdWordsとは異なり、キーワード単位で入札をするのではなく、求人情報を作成して求人情報単位で入札が行われます。
求人・人材事業を行う事業者や、自社の求人を募集する際などにはYahooやGoogleと比較しても非常に効果的に集客を行うことができます。
サービス名称 | Indeed広告 |
提供事業者 | Indeed |
支払い方法 | クレジット決済 |
支払いサイト | 前払い |
広告メニュー | 検索連動型広告 |
単価/料金 | 単価:1クリック/1円~(配信内容による) 料金目安:月間5万~ |
課金方式 | クリック課金(CPC) |
掲載面 | Indeed、Indeedとの提携パートナーサイト |
広告形式 | テキスト |
Ⅱ. リスティング広告の配信手法の種類と比較
リスティング広告の配信手法は先述した通り、現在大きく4つの種類に分類されます。
- 検索連動型:検索エンジンの検索結果ページへ広告を配信
- ディスプレイネットワーク:多数のWebサイトの広告枠へ広告を配信(Google、Yahoo!のみ)
- 商品リスト:Googleの検索結果ページに商品リスト形式で広告を配信(Googleのみ)
- 動画:YouTubeなどのサイトへ動画形式の広告を配信(Googleのみ)
その中でも主に使用されるのが検索連動型広告とコンテンツ連動型広告です。
2つの配信手法の比較と特徴は以下の通りです。
1.検索連動型広告
検索連動型広告は、検索エンジンの検索結果ページに表示されるテキスト形式の広告です。
キーワード広告、PPC広告などとも呼ばれています。ユーザーが検索した「キーワード」単位で広告を配信することが可能なので、見込み客へピンポイントで広告配信ができます。
広告出稿はGoogleの「GoogleAdWords」やYahoo!JAPANの「Yahoo!プロモーション広告」から行います。
費用は実際に広告がクリックされた回数×単価の「クリック課金」です。キーワードごとに単価が異なり、価格はオークション入札形式で決定されます。料金について詳しくはリスティング広告の費用・料金相場と最適な予算についてをご覧ください。
一般的にリスティング広告と言われれば、この検索連動型広告を指す場合が多いです。
2.コンテンツ連動型広告
コンテンツ連動型広告は、自サイトの商品・サービスに関連性の高いWebページに向けて広告を配信する手法です。ディスプレイネットワーク、アドネットワーク広告、ディスプレイ広告、PPC広告などとも呼ばれます。
検索連動型はキーワードに対して広告を配信するのに対して、コンテンツ連動型はWebサイトの内容や、訪問者の属性によって広告配信を最適化していきます。
広告出稿は検索連動型と同じく、Yahoo!プロモーション内の「YDN」、GoogleAdWords内の「GDN」から行います。
費用は実際に広告がクリックされた回数×単価の「クリック課金」です。入札する配信面によって単価が異なり、価格はオークション入札形式で決定されます。検索連動型と組み合わせて使用することで、高い費用対効果を実現できます。
リスティング広告を始めるなら?
いかがでしたでしょうか。以上がリスティング広告の種類と比較でした。
リスティング広告は、ネット広告の中でも最も費用対効果の高い広告手法だと思います。
自社で運用することも可能なので、まずはGoolgeアドワーズで始めてみてはいかがでしょうか。
リスティング広告を始められる方の参考になれば幸いです。
※Webでの集客をさらに伸ばしたい!という場合は、リスティング広告に次いで費用対効果の高い「アフィリエイト広告」についてもぜひご覧ください。