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記事更新日:2017年03月21日

大学生や社会人そして日本の企業の多くが、英語力の目安としてTOEICスコアを活用しています。

TOEICでは、英語のリスニングとリーディング、すなわち聞き取りと読解のテストを行い、その結果をスコアで表します。

この記事では、これからTOEICを受けてみようと考えている方に、TOEICとはどんなテストなのか?と、TOEICを初めて受ける初心者の方が、平均点である600点以上を目指すコツをご紹介します。

1. TOEICとは?

1-1. TOEICはどんなテスト?

TOEICとは、「Test of English for International Communication」の略で、国際コミュニケーションのための英語力を測定する試験です。

一般的に英語のテストとしてよく知られているものは、主に三つです。

  • 英検
  • TOEFL
  • TOEIC

英検は小学生でも受けることができます。最も簡単な5級から始まって全七段階あり、合否があります。合格することで、ステップアップを実感できます。

二番目のTOEFLは、国際基準で英語能力を測ります。海外の大学に入学するのに必要な英語力は、TOEFLスコアで示されます。留学生の英語力を証明する書類として、学校側に提出することもあります。

さて、TOEICの場合ですが、一番の特徴はビジネス英語力をスコアで表すことです。そのため受験する人の多くは、社会人や20才前後の学生です。海外志向の強い企業を中心に、TOEICは日本の企業でビジネスマンの英語力判定の基準として用いられ、奨励されています。

実施されているのは、日本国内が中心です。2016年12月でその実施回数は第216回を数え、現在は月に一回で日曜日に行われています。

この第216回の場合は、申し込みが10月14日開始、12月11日に受験、1月10日以降に結果を郵送という日程です。ですから受験するなら、早めに予定に組み込んだほうが良さそうです。

主な会場ですが、大学などの教育機関になります。テストは13時開始、15時終了です。リスニングが45分間、その後にリーディングが75分間となります。

二時間もあるの?と思う人もいるかもしれませんが、この二時間があっという間に流れます。990点満点で、配分はリスニングとリーディングでそれぞれ445点ずつになっています。

1-2. L&Rの正式名称

英語力には、大きく分けて「読む」「書く」「聞く」「話す」の四つの能力が求められます。

私たちがTOEICと呼んでいるものは、一般的に「読む」「聞く」という二つの力を対象としているテストを指します。

従来から実施されているこのテストは正式名称をTOEIC Listening&Readingと言います。TOEIC L&Rと呼ばれ、リスニングとリーディングのセクションで構成されています。

TOEICを運営する「一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会」(以後IIBC)では、現在他にも、「書く」「話す」力を対象としたTOEIC Speaking&Writing、及びより初歩的な英語力のためのTOEIC Bridge Testなどが行われています。

1-3. 社会人にとってのTOEIC

スコアで結果が示されるTOEICですが、社会人の場合どの程度のスコアが求められるのでしょうか?

企業が期待するスコアについて、IIBCの「人材育成における英語の関する調査-2015」では、次のような結果になっています。

  • 新入社員:450~650点
  • 中途採用社員:585~795点
  • 技術部門:480~720点
  • 営業部門:525~775点
  • 海外赴任:555~765点
  • 国際部門:655~865点

しかしながら、上記はあくまで企業側の期待値であって、実際のスコアとは異なります。IIBCによるとテスト結果の平均スコアは、次のとおりです。

  • 新入社員:498点
  • 技術部門:453点
  • 営業部門:490点
  • 海外部門:679点

やはり国際部門や海外部門は英語を使う場面が多いのでしょう。期待されるスコアも高いし、実際の平均スコアも高いです。

また注目したいのは、新入社員のほうが、先輩の社員よりTOEICスコアが高くなっている点です。やはり企業が採用に際して英語力を重視している表れでしょうか。

あるいは子供の英語教育が盛んになってきた結果が徐々に反映されているのかもしれません。

参照:TOEICテスト|TOEIC Listening & Reading Testについて|スコアの目安

実際、採用時にTOEICスコアを参考にする企業は多いようです。それは上場企業を対象にした調査でも、数字になって表れています。

  • 参考にする:27.6%
  • 参考にすることがある:41.7%

この二つを合わせると約7割の企業がTOEICスコアを参考にしていることになります。ビジネスの場面で、英語力が益々必要とされているのを改めて認識させる結果となりました。

詳しくは、TOEICを運営する「一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会」(IIBC)が企業調査の結果として公表しています。

1-4. 英検と比べてみる

子どもの頃、英検を受けたことがある人も多いでしょう。そこでTOEICを英検と比較してみたいと思います。日本英語検定協会では、レベルの目安を次のように設けています。

使える英語の幅を広げ、世界へ飛躍する力を養う準2級・2級。

そして、品格のある英語使用者として国内外で高く評価される準1級・1級。

センター試験のリスニングテストには、会話や文章を聞いて質問に答える形式があり、英検の準2級や2級のレベル・出題形式との共通点が多く見られます。

公益財団法人 日本英語検定協会

これから推察できるのは、英検準2級や2級が大学受験時レベルということになります。ということは、社会人になってTOEICを受けるとしたら、同等かワンランクアップの2級や準1級ぐらいが目安になりそうです。

英検とTOEICは、別の機関が独自の基準で行っているため、結果やスコアの相関関係はありません。それでも英検合格者がTOEICを受けた場合のスコアが、2001年に公表されていて、それは大いに参考になりそうです。それによると、かなり幅があることがわかりました。

例えば、英検準2級の資格保持者でも、TOEICスコアが200点以下の人もいれば、800点以上の人もいます。

このように個人差があるのは否定できませんが、それでも級によって特定の点数レンジに多くに人が当てはまります。級ごとに、最も人数が多いのは次の点数レンジです。

  • 英検準2級:345~394点
  • 英検2級:445~494点
  • 英検準1級:745~794点

そして、英検のそれぞれの級の保持者が取得した平均TOEICスコアは、次のとおりです。

  • 英検準2級:392点
  • 英検2級:517点
  • 英検準1級:732点

こうして考えると、英検準2級の人は、300点台が多いので、頑張って400点を目指すのが良いでしょう。

検2級の人は500点前後に集中しているので、できれば550点以上を狙いたいところです。英検準1級の人は700点台かそれ以上を期待できると思われます。

参照:英検取得者のTOEICスコア

2. TOEIC L&Rのセクション別ポイント

2-1. リスニングのセクションのポイント

リスニングは45分間で、100問あります。最初は短くて簡単な問題ですが、次第に長く難しくなっていきます。

写真を見て、あるいは会話を聞いて、正しい回答や反応を選びます。四択になっているので、ABCDの中から正しいと思うものを一つ選びます。

100ある問題は、四つのパートに分かれています。静かな室内でじっと座って耳を澄ませ、45分間にわたって聞き損ねなく回答し続けるためには、集中力が求められます。

2-2. リスニングの対策

リスニング力は一朝一夕には身につきません。ある程度の時間をかけて養っていく必要があります。リスニングは質と場数とよく言われます。正しい英語をたくさん聞き込むことでリスニング力は向上します。

リスニングは学ぶことができないと思っている人も多いのではないでしょうか?リスニングは学ぶことができます。方法は二つです。

  • フォニックス
  • オーバーラッピング

フォニックスですが、これは単語の音を分解して理解するものです。英語の母音や子音は、日本語とは異なります。英語のほうが母音子音の数も多いので、日本語にはない音を知ることで聞き取りやすくなります。

オーバーラッピングは、文一つ一つがどのように発音されているかを知るのに役立ちます。ストレスやリエゾンなど、英語の音は日本語よりも抑揚が大きく、リズミカルです。

文を把握したうえで英文と音を連携させると、英語がスムーズに聞こえるようになります。もし英語の音楽が好きなら、曲の歌詞を見ながら聴いたりすると効果が期待できます。

2-3. リーディングセクションのポイント

リーディングは75分間で、やはり100問あります。TOEICのリーディングの特徴は、何と言ってもその膨大な文章の量です。

最後の問題まで行きつけなかったという話も何度か聞いたことがあります。そのぐらい読むべき文章が多いです。リーディングもやはり四択でABCDの中から答えを選択します。

2-4. リーディングの対策

一般的に読解力を高めるためには、語彙力を増やすこと、それに文法を正しく理解することが大切です。

TOEICの場合は、読み直しや二度読みをすることなく最後まで一気に進めるのが理想です。うっかりどこかでひっかかって時間をかけてしまうと、最後まで到達できない可能性が出てきます。

また、文章量が多いのに加え、長いセンテンスが多いです。長い文に慣れるためにも数を読みこなしましょう。

3. ベストを目指すための、TOEIC攻略ポイント

3-1. 単語力はどの程度必要?

TOEICは様々な業種の人が受けるテストだからでしょうか、特定の業界に固有する難しい専門単語などはあまり見当たりません。ビジネス一般で使われる表現が多いのが特徴です。また地域性の強い英語表現もないため、普段から仕事で英語を使っている人にとっては、聞きやすい英語、理解しやすい正統派の英語と言えるでしょう。

さきほど比較した英検の場合は、2級の人の平均スコアが517点でした。英検2級は、高校卒業程度の英語力と位置付けられているので、TOEIC600点のためには、少なくとも高校時代までに習った単語はしっかりと習得しておく必要があります。

3-2. 文法が苦手な人のために

TOEICはテストなので、仮定法や否定の否定のような込み入った表現がときにはあります。文法が苦手という人は多いのですが、文法は英語を正しく理解するためのルールです。ルールがわかれば、理解が楽になり、あいまいさが消え、視界が開けます。

高校卒業時までに、英文を理解するのに必要な文法は習っています。忘れている人は、もう一度学生時代の教科書や参考書をおさらいするだけでも十分な効果があります。

特に文法については苦手意識が強く、曖昧な記憶しかない人には役に立つと思います。文法をところどころ部分的に忘れているようだったら、問題集で進めていくのをお勧めします。

その際は、回答が不正解となったときにしっかりと間違えた理由を追求し、正しく理解するようにします。

文法はあくまでもルールなので、実際にどのように使われているのかを体験することで文法への理解が深まります。多くの英文を読むことで、文法への苦手意識も薄くなっていきます。

3-3. リスニングの力を磨く

よく英語は習うより慣れろ、と言われていますが、実際どのようにして英語の音に耳を慣れさせれば良いのでしょうか?

もしTOEICのスコアアップのため、と目的が明確ならば、TOEICの過去問のリスニングを試すことをお勧めします。TOEICは既に200回以上実施されているテストなので、過去問はたくさんあります。

最も大切なのは、ただ聞き流すだけでなく、きちんと自己採点をして、間違えた箇所から学ぶことです。聞き間違えたとき、勘違いしたときなど、正しい答えを自分で声を出して発音してみましょう。そうすることで、脳はさらに積極的に記憶しようとします。

3-4. 参考書や問題集はどれを選ぶ?

TOEICの場合、参考書よりも問題集のほうが多く出版されています。TOEICを実施している国際ビジネスコミュニケーション協会の公式教材として11冊の問題集が紹介されています。2016年5月から始まった新形式問題にも対応しているものもあり、安心の定番教材ということができるでしょう。

他にもいろんな参考書問題集が出されていますが、もし一冊だけ買うなら、過去問だと思っています。と言うのも、TOEICは傾向を知り、対策を講じてから受けたほうが高スコアになるテストと言われています。問題文などもすべて英語で書かれています。同じ出題形式ならば、問題文を事前に確認することができます。事前に知っているのと知らないのでは、当然、差が出ます。

3-5. 気分転換にアプリもおススメ

まとまった時間を確保してテスト準備に集中するのが難しい人など、アプリで勉強も手軽で便利な方法です。特にTOEICは四択なので、アプリとの相性が良く、ゲーム感覚で学習できます。

TOEICアプリの中には有料のものもありますが、今回は無料、もしくは手頃な価格のものにこだわって探してみました。

4. TOEICスコア600点越えのための勉強法

4-1. 600点はどのレベル?

実際にTOEICを受けた人たちのスコアはどのぐらいなのでしょう。2015年は100万人以上の人が受けていますが、その平均スコアは次のとおりです。

  • 全体:585点
  • 社会人:607点
  • 学生:562点

600点を越えると社会人として平均値となります。社会人となり初めて受験するなら、600点を越えると良いですね。学生の場合はそれより低い数値になっていますが、学生を学校別で見たときの平均値はどのぐらいなのでしょう?

  • 高校:514点
  • 高専:456点
  • 短大:479点
  • 大学:568点
  • 大学院:605点
  • 語学学校:513点
  • 専門学校:490点

学生時代、もしくは社会人になって初めてTOEICを受けるとしたら、600点は良い目標になりそうです。英語が専門の人、あるいは留学経験がある人なら、700点でも良いかもしれません。

参照:TOEIC Program DAA2016 2016年8月版

4-2. スコアを100点アップするために

TOEICは英語のリスニングとリーディングの実力を試すテストなので、一夜漬けは効きません。100点アップするためには、200~300時間の継続的な学習が必要となります。一日3時間勉強すると早い人で三カ月、そうでなくても半年後には、実力がアップすると言われています。

スコアを100点アップするというのは実現可能な目標です。そのためには次のことを実践します。

  • 継続的で集中的な英語学習、特に聞き取りと読解を一日2~3時間、三カ月以上
  • TOEICのテスト形式に慣れる

スコアアップは具体的な数値目標なので、学習するうえで励みになります。100点アップを目指すなら、集中して英語漬けになる時期があると効果が高いようです。

4-3. リスニングの克服にはコツがあります

英語を読むのは得意だけど、聞いたり話したりは苦手という人が周りにいませんか?日本人には比較的そういう人が多いようです。リスニングの克服は、多くの人にとって共通の課題です。

多くの量を聞くことが大切ですが、訳がわからないことをただ聞き流すのでは、身につくまでに膨大な時間を要することでしょう。大人の場合は、目で文章を確認しながら、音声に耳を傾けたほうが効率的です。あるいは既に知っている英文を何回も繰り返し聞くのでも良いでしょう。

短い英文や会話からスタートして、徐々に長いものに進んでいくほうが、覚えやすいと思います。600点越えが目標なら、ぜひフレーズをたくさん覚えて、耳に慣らすようにしましょう。単語だけでなく、フレーズで知っていることにより、リスニングが飛躍的に楽になります。

4-4. リーディングで時間が足りないなら

リーディングで時間が不足するのは、TOEIC受験者共通の悩みとも言えるでしょう。

そこでTOEICのリーディングの対策としては、ことさら時間配分が重要になります。リーディングセクションは、大きく分けるとPart5,6,7の三つになりますが、最後のPart7がさらに四つに分かれています。

かかる時間は人それぞれなので、自分なりの時間配分を決めておくことがポイントです。過去問をするときに、パート毎の所要時間をメモしながら進めるなどすると、配分の目安になるでしょう。

5. まとめ

十分に準備する時間が取れないまま、当日を迎えそうな人もいると思います。そんな人は前日徹夜で猛勉強など考えないで下さい。むしろ十分眠って、体調万全で試験に臨むことをお勧めします。

この2時間は、集中力と決断力の連続です。フッと気が抜けた瞬間に聞き逃したり、AかCかの迷って決めきれない間に次に進んだりします。冴えた頭を回転させて、実力と決断力を発揮して下さい。

思うような結果が出なくても、何度でも受けることができるのがTOEICの良いところです。スコアアップは、ビジネス英語力を向上させるためのモチベーションとなります。まずは600点、次回は700点と目標を立てて、チャレンジしてみましょう。

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記事更新日:2017年03月21日

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